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サイディング外壁に塗装は必要!理由やタイミング、工事の流れを解説

「サイディングの外壁は塗装が不要」と思われていませんか?

サイディングの外壁は塗装しなくても品質が保たれるのかというと、実はそうではありません。

サイディングの外壁にも定期的な塗装が必要です。

本記事では、サイディングの外壁にも塗装が必要な理由や塗装するべきタイミング、DIYで塗装ができるのか、業者の選び方も解説します。

外壁のサイディングに塗装を行うべきか悩んでいる方はぜひご一読ください。

サイディングの外壁に塗装が必要な理由

なぜ外壁のサイディングにも塗装が必要なのでしょうか。

理由は下記のとおりです。

・塗装しなかったサイディングは劣化する
・外壁にひび割れやカビが発生する
・外観が悪くなる
・劣化が進むと補修に多額の費用がかかる

どういうことか、順に解説します。

塗装しなかったサイディングは劣化する

サイディングに塗装が必要な大きな理由は、塗装しないサイディングは劣化するからです。

塗装を行わないと風雨や紫外線により少しずつ劣化し防水性能も低下します。

雨水が浸入し住宅の寿命を縮める原因にもなるため、サイディング外壁に塗装は必要です。

金属系のサイディングも、塗料が塗られていないと外壁材そのものが痛みやすくなるため、やはり塗装が必要になります。

外壁にひび割れやカビが発生する

長い間塗装していないサイディング外壁は、劣化すると水を吸い込むようになります。

ひび割れの原因になったり、カビが発生したりするのです。

名刺ほどのわずかなひび割れでも水は浸入し、ひび割れが悪化したり雨漏りの原因になったりします。

外壁だけでなく家全体のトラブルにもつながりますので、定期的に塗装を行いましょう。

外観が悪くなる

劣化したサイディング外壁は、水を含むと表面が剥がれてきます。

水分で藻や色あせも発生しやすく、外観がどんどん悪くなります。

せっかく美しいサイディングの外壁にしたのに、短期間で古ぼけて見えてしまうのはもったいないです。

劣化が進むと補修に多額の費用がかかる

劣化が進んだ外壁は建物内部にもダメージを与えます。

カビや雨漏りの発生した建物のメンテナンスや補修には、多額の費用がかかることがあります。

定期的に外壁のメンテナンスを行えば補修に大がかりな工事が必要ないので、結果的に出費も少ないです。

サイディングの外壁に塗装をするタイミング

「サイディング外壁の塗装を行いたいけどいつやればいいのだろう」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

そこで塗装のタイミングをご紹介します。

・塗料の耐用年数を迎えた
・外壁の汚れ、色あせが発生した
・チョーキングが発生した
・クラックが発生した
・鉄部のサビが発生した

どういうことか、順番に解説していきます。

塗料の耐用年数を迎えた

外壁に使用される塗装の耐用年数は、塗料の種類によって違います。

塗料が外壁を保護できる期間である「塗料の耐用年数」は下記のとおりです。

・ウレタン塗料:5〜10年
・シリコン塗料:7〜15年
・フッ素塗料:12〜20年
・無機塗料:18〜20年

これらの耐用年数は、強い雨風を多く受けたり海が近かったりなどの要因で短くなることがあります。

塗料の耐用年数を超えると剥がれや劣化が起こりやすくなるため、早めに塗装することをおすすめします。

外壁の汚れ、色あせが発生した

劣化して水分を含んだ外壁はカビや苔などが発生し、外壁が汚れているように見えることがあります。

色あせたように感じたり、黒ずみが気になったりする場合は、劣化が進んで建物自体が傷む前に塗り替えましょう。

チョーキングが発生した

外壁を触ったとき指に白い粉が付く状態を「チョーキング」といいます。

チョーキングは塗料の中の合成樹脂が分解されて、顔料が表面に浮き出てきた状態です。

チョーキングが発生している状態だと、外壁が塗膜で守れず防水機能が低下します。

ひび割れや歪みなどが発生する可能性があるため、悪化する前に塗装を考えましょう。

クラックが発生した

外壁が風雨や紫外線を浴び続けると、塗料の塗膜が劣化して乾燥することが原因で「クラック(ひび割れ)」が発生することがあります。

前述のように、ごく小さなひび割れでもそこから雨水が浸入し、建物内部が傷んで雨漏りの原因になります。

建物の耐久性にも影響しますので早めに塗装を行いましょう。

鉄部のサビが発生した

塗膜が劣化すれば鉄部にもサビが発生します。

金属系のサイディングを使用している場合はもちろんですが、他にも建物には換気扇のダクトや窓枠、雨樋など、金属製のものが多く使われています。

サビを放っておくことでも建物の老朽化が進みますので、細かい部分のサビも見落とさずにメンテナンスしておきましょう。

サイディングの外壁塗装の流れを紹介

足場の風景

外壁塗装はどのように行っていくのか、流れを解説します。

塗装後の美しい外観を長く保つためには、次の工程を踏んでいきます。

・足場の設置
・外壁の洗浄
・下地処理
・下塗り
・中塗り
・上塗り
・チェック作業
・足場の解体

足場は、外壁の上の方や屋根付近の高所で作業を行う場合に必要です。

塗り始める前に、古い塗料を剥がして外壁の洗浄やひび割れ、サビなどの補修、目荒らしなどの下地処理を行います。

下地処理のあとには、外壁に適切な塗料を選び下塗りを行います。

下塗りは中塗りや上塗りの塗料を密着させるために必要な作業です。

その後は一定の乾燥期間をおいてから中塗り、上塗りを行って仕上げます。

チェック作業と足場の解体を行えば、外壁塗装の工程は終了となります。

サイディングの外壁塗装はDIYでもできる?

これまでの塗装の工程を読んで「自分でもできるのでは」と思った方もいるのではないでしょうか。

しかし、外壁塗装をDIYで行うのはおすすめできません。

屋根の下や外壁の上の方など、高所で作業する場合は足場の設置や解体が必要です。

足場の設置や解体には専用の講習を修了する必要があります。

外壁の下地処理や塗料の選択も、知識のない個人が行うのは難しい作業です。

そもそも高所での作業は危険が伴いますし、難しい作業に失敗すると補修からやり直さなければならず、かえって費用が余計にかかります。

外壁塗装は信頼できる業者を選んで、依頼して行うのがおすすめです。

サイディングの外壁を塗装する業者の賢い選び方とは?

信頼できる業者に依頼するためには、どこを注意したらいいのでしょうか。

ポイントは次の3つです。

・現地調査をしっかり行っている
・見積書が具体的
・工事に保証がついている

それぞれ解説します。

現地調査をしっかり行っている

第一に、しっかり現地調査を行う業者を選びましょう。

外壁の状態を見極めるためには、知識のあるプロがしっかり調査しないと工事ができません。

遠くから眺めるだけや、写真を見るだけで現地まで来ないという状態では、正式な見積もりができない可能性もあります。

外壁の状態を見極めるためにも、現地調査をしっかりと行ってもらうと安心です。

見積書が具体的

信頼できる業者が作る見積書は、内容が具体的です。

工事の種類や塗装する面積、塗料の名前や量など詳細に記載しています。

悪徳業者の見積書は「塗装工事 一式」とだけで塗料は何を使うのか、どこをどれくらい塗装するのか全くわからないことがあります。

見積書の内容が具体的でないと、施工後に「その工程は見積もりに含まれていない」など、トラブルに発展する恐れがあるため注意が必要です。

工事に保証がついている

塗装工事を行う業者自らが保証を行っていると安心です。

この保証は、指定期間内に塗装が剥がれたら、適用範囲内で無償対応してくれるものです。

「保証がついている」と業者がいう場合は、必ず書面でもらっておきましょう。

口約束だけの保証は言った・言わないの問題になりかねません。

サイディングの外壁塗装でよくある質問

サイディングの外壁を塗装する際によくある質問を3つご紹介します。

・外壁塗装の費用相場は?
・塗装で外壁の見た目を変えたくない場合は?
・サイディングの外壁に弾性塗料は使えるか?

順に回答します。

外壁塗装の費用相場は?

塗装する面積によって変わりますが、約30坪の住宅の場合は次のようになります。

・外壁塗装+屋根塗装:110〜160万円
・外壁のみの塗装:70〜110万円

上記の金額に加えて、足場代やシーリング費用など諸経費が必要です。

塗装で外壁の見た目を変えたくない場合は?

サイディングの外壁は、レンガ調やタイル調などデザイン性の高さから選ばれることも多いです。

せっかくのデザインを塗装で変えたくない場合は、クリア塗装をおすすめします。

無色透明なので、素材の色や見た目を活かしながら外壁を保護する塗装ができます。

ひび割れやチョーキングがあると、その劣化もそのまま残ってしまうので、劣化が少ないうちに行いましょう。

サイディングの外壁に弾性塗料は使えるか?

「弾性塗料」とはやや弾力性を持つ塗料のことで、柔らかいのでひび割れに強く防水性に優れています。

特に素材の特性上、割れやすいモルタル外壁には最適の塗料です。

ただし窯業系サイディングへは使用できないことに注意が必要です。

窯業系サイディングは蓄熱性が高いので、熱で弾性塗料が柔らかくなって、膨れや剥がれが発生する可能性があります。

サイディングの外壁にも劣化を防ぐために塗装は必要

サイディングの外壁に塗装は必要ないと考えている方もいるかもしれません。

しかしサイディング外壁も劣化は避けられないので、塗装は必要です。

塗装しなかったサイディングは劣化し、雨水が浸透するようになってひび割れやカビが発生し、建物内部まで傷みます。

外観が悪くなり、さらに劣化が進むと塗装だけでは補修できなくなって多額の費用がかかります。

下記の症状を発見したら、早めの塗り替えを考えましょう。

・塗料の耐用年数を迎えた
・外壁の汚れ、色あせが発生した
・チョーキングが発生した
・クラックが発生した
・鉄部のサビが発生した

劣化した外壁は大切な住宅を守る役目を果たせず、放置するとどんどん劣化が進みます。

サイディング外壁の塗装は信頼できる業者に相談し、ひどくなる前にメンテナンスを依頼しましょう。


外壁メンテナンスのタイミングとは?方法や費用についても解説

「外壁メンテナンスの適切なタイミングを知りたい」
「外壁のメンテナンスに必要な費用はどれぐらい?」

本記事では上記のような外壁のメンテナンスに関する悩みにお答えできるよう解説します。

外壁は常に雨風にさらされる環境にあり、定期的なメンテナンスが必要です。

少しずつ劣化はしますが、正しい周期で適切なメンテナンスを行えば長期にわたってきれいな状態を保てます。

必要なタイミングを理解して、定期的なメンテナンスを行っていきましょう。

外壁メンテナンスの目安は築10年

外壁をメンテナンスする期間の目安は新築から10年程度です。

新築の多くは耐用年数が7~15年の塗料を使用しています。

そのため10年程度経過すると、外壁に劣化や汚れが発生しやすいです。

新築から10年程度経過したら外壁のメンテナンスを検討しましょう。

2回目以降の外壁メンテナンスを考えるタイミング

2回目以降の外壁メンテナンスのタイミングは、1回目にどのようなメンテナンスを実施したかによって変わってきます。

外壁に使用する外壁材および塗料の種類によって耐用年数が異なり、決められた耐用年数を経過すると外壁の劣化が目立ちやすいです。

目視で確認できる劣化が始まる前に年数を目安にメンテナンスを検討しましょう。

・外壁材の耐用年数
・外壁塗料の耐用年数

これらの耐用年数について解説します。

外壁材の耐用年数を目安にする

1回前のメンテナンスで張り替えたり重ね張りを実施したりした場合は、その外壁材の耐用年数をもとにメンテナンスのタイミングを検討しましょう。

窯業系サイディングの場合は7~10年、金属系サイディングの場合は10~15年、木質系サイディングであれば10年程度、モルタルも10年程度の耐用年数となっています。

外壁に使っている素材をもとに、メンテナンスのタイミングを検討しましょう。

外壁塗料の耐用年数を目安にする

1回前に外壁塗装を行ったのであれば、塗料の耐用年数を目安にメンテナンスのタイミングを検討してみてください。

塗装のメンテナンスサイクルの目安は下記のとおりです。

・ウレタン塗料:5~10年
・シリコン塗料:7~15年
・フッ素塗料:12~20年
・無機塗料:18~20年

上記の年数を経過する頃には再度の外壁塗装を検討しましょう。

不具合を発見したら随時メンテナンスを行う

外壁は常に雨風にさらされる環境にあるため、どうしても劣化しやすいです。

耐用年数に満たなくても、目視で不具合を見つけたら随時メンテナンスを行いましょう。

カビやコケ、外壁のひび割れやはがれなどが発生していないか、目視で確認してみてください。

シーリングという外壁のつなぎ目にあるゴムのような素材の部分は劣化しやすいです。

シーリングもメンテナンスが必要ですので、定期的に目視で状態を確認してみましょう。

外壁のメンテナンス方法

外壁のメンテナンスを検討しているものの、どういう方法があるのかわからない方もいるのではないでしょうか。

そこで、外壁のメンテナンス方法について下記の4つをご紹介します。

・自分で洗浄、掃除
・塗り替え
・高圧洗浄
・バイオ洗浄

具体的にどのような方法なのか、詳しく解説します。

自分で洗浄・掃除

外壁の汚れが目立つなら、ご自身で洗浄や掃除を行ってみるという方法もあります。

1階部分の軽微な汚れであれば落とせます。

ただし自分でする清掃は足場があるわけではないので、高所の汚れは落としにくいです。

外壁を傷つけてしまわないように細心の注意が必要となります。

2階以上の外壁を洗浄したり洗っても落ちない汚れがあったりする場合は、業者に相談してみましょう。

塗り替え

外壁の塗り替えという方法もあります。

塗り替えとは、外壁の塗装の劣化を防ぐために塗料を塗りなおすことです。

塗り替えは外壁表面の塗装の浮きやはがれに対応できます。

外壁を塗りなおすことで防水、防汚性能なども回復して外観がきれいになります。

高圧洗浄

高圧洗浄とは、水を高い圧力で噴射し汚れを落とす方法です。

外壁にこびりついた汚れを落とすことができます。

実際に外壁塗装をする前には工程の中に高圧洗浄が含まれる場合が多く、一般的な方法として普及しています。

バイオ洗浄

バイオ洗浄とは薬剤を用いた洗浄方法のことです。

時間が経過するとカビやコケが外壁についてくるのですが、これらを根元から分解して汚れを落としてくれます。

また、薬剤の力で再びカビやコケが増殖していくのを防ぐ効果も持っています。

外壁のメンテナンスを怠ると発生するリスク

外壁は定期的なメンテナンスを行い、劣化しないように努めましょう。

もし、外壁のメンテナンスを怠ってしまうと下記のような不具合が発生してしまうリスクが生じます。

・外観が悪くなる
・雨漏りの発生に繋がる
・家の寿命が縮む恐れがある
・シロアリの発生に繋がる

これらのリスクを避けるためにも、外壁のメンテナンスは確実に行いましょう。

外観が悪くなる

外壁のメンテナンスを怠るとお家の外観が悪くなります。

汚れや剥がれが目立つ家は、実際の築年数よりも古く見えてしまうものです。

コケやカビは一度生えると繁殖が進むため、放置すると急速に状態が悪化します。

外観が悪くなりカビやコケが生えたままになってしまうと、住宅の価値も下がってしまいかねません。

雨漏りの発生に繋がる恐れがある

塗料には外壁を保護する役割があり、劣化が進行すると保護性能も低下してしまいます。

たとえば塗料の防水性能が低下すると、劣化部分から雨水が浸入して雨漏りの発生や家自体の劣化につながる恐れがあります。

雨漏りは外壁以外の住宅内にも影響を与えるので絶対に避けたいところです。

家の寿命が縮む恐れがある

定期的なメンテナンスを行うことで家は長くきれいに保たれます。

もしメンテナンスを怠ると、家の寿命が縮む可能性があります。

長く暮らし続けることのできる家にするためにはメンテナンスは欠かせません。

シロアリの発生に繋がる

外壁が劣化すると、住宅へ雨水などが浸入してしまい木材が湿ってしまう恐れがあります。

湿った木材を放置していると、シロアリが発生してしまいます。

シロアリは湿った木材が大好物です。

シロアリは住宅の柱や梁などの構造材を食べてしまい、家自体を劣化させてしまう危険性を持っています。

外壁の修理方法

足場の風景

耐用年数に達してしまった外壁や劣化の著しい外壁を継続して使い続けることは難しいです。

外壁が傷んでいると、塗装や洗浄ではメンテナンスが難しい場合があります。

もし外壁自体が傷んでしまった場合は修理を検討しましょう。

外壁そのものを新しくすることで新築時のような仕上がりにできます。

・重ね張り(カバー工法)
・葺き替え

上記の方法で外壁を修理できるため、詳しく解説します。

重ね張り

外壁の重ね張り(カバー工法)という方法があります。

重ね張りは既存の外壁の上から新しい外壁を張っていく方法です。

施工価格は概算ではありますが、60~220万円ほどかかります。

重量が重くなると住宅に負担がかかるため、金属系サイディングなどの軽量のサイディングをおすすめします。

葺き替え

葺き替えは既存の外壁を剥いで新しい外壁を張り直していく方法です。

既存の外壁を剝がす工程が必要なため、重ね張りよりも工期がかかります。

費用に関しては180~300万円程です。

定期的に外壁をメンテナンスしよう

外壁は定期的なメンテナンスが必要な場所です。

定期的なメンテナンスをしていくことで、長期にわたってきれいな外壁を保つことができます。

メンテナンスによる外壁の保護効果で家自体を長持ちさせてくれます。

まずはご自宅の外壁の状況を確認してみましょう。

メンテナンスが必要な場合は業者に相談するのがおすすめです。

■関連記事
外壁塗装を考える時期の目安は?おすすめのタイミングを紹介 | マナカリフォーム株式会社


外壁塗装の色選びで失敗したくない方必見!プロが教える完全ガイド

「外壁塗装の色選びで失敗したくない」
「外壁塗装のおしゃれな色の組み合わせを知りたい」

外壁塗装に関して、このようなお悩みをお持ちではありませんか。

外壁塗装は何度も行うものではないので、色選びは慎重になってしまいます。

本記事では失敗しやすいポイントや、失敗しないための色選びについてご紹介します。

失敗しやすいポイントを知って、大切なマイホームの色選びで失敗せず、定期的にメンテナンスを実施して長く住み続けられるようにしましょう。

外壁塗装で人気の色


外壁塗装の色は、住まいの印象を決める大切な要素です。

外壁塗装に選ばれやすい色は下記のとおりです。

・ベージュ
・ホワイト
・ブラウン
・グレー

人気の理由とあわせて順番にみていきましょう。

ベージュ

ベージュはホワイトと比べて汚れが目立ちにくく、周囲の景観となじみやすいのが特徴です。

ただしベージュといっても人気色のため、細かい色の違いを反映したさまざまな種類があります。

そのため細かな色選びが必要になってきます。

ホワイト

ホワイトの外壁にするメリットは、なんといっても清潔感です。

アクセントとして濃い色を使ったツートンカラーにしてもおしゃれになります。

真っ白からアイボリー系まで、さまざまな色を選べます。

一方デメリットは、汚れが付いたときに目立ちやすいことです。

ブラウン

ブラウンは濃い色を選ぶか明るい色を選ぶかで印象が変わります。

濃いブラウンでは高級感のある雰囲気を演出できる一方で、明るいブラウンは優しい印象があります。

単色で使用してもおしゃれです。

また他の色とも相性がいいので、ツートンカラーの1色として選ばれるケースもあります。

グレー

グレーは汚れが目立ちにくいので、人気の定番色となっています。

比較的イメージどおりの仕上がりになるのもグレーのメリットです。

明るすぎず暗すぎないため落ち着いた印象を相手に与えることもできますし、汚れもホワイトと比較すると目立ちにくいです。

外壁塗装での色の失敗例を紹介

外壁塗装の色に関するよくある失敗例を4つご紹介します。

・色見本と実際の印象が違った
・汚れが目立ってしまった
・周囲とのバランスが取れていなかった
・濃い色の外壁から薄い色にするのが大変だった

失敗例に対する対策も一緒にご紹介するのでご一読ください。

色見本と実際の印象が違った

色見本と実際に施工した後の印象が違っていた、というケースがあります。

色は時間や天候、塗る面積の広さなどによって見え方は変わります。

色見本だけでは実際の印象とズレてしまうケースもあるので、なるべく似た施工事例を確認するのがおすすめです。

具体的な方法としては、施工実績の多い業者に施工事例の写真や現物などをみせてもらいましょう。

汚れが目立ってしまった

外壁塗装をして、そこまで年数が経っていないのに汚れが目立ってしまう場合があります。

砂埃や泥水、黄砂など外壁が汚れてしまう要因は多いです。

グレーなど汚れが目立たない暗めの色を採用したり、こまめに外壁のメンテナンスを実施したり、外壁が汚れないよう周囲の環境に注意したりしましょう。

周囲とのバランスが取れていなかった

外壁塗装を行う際には、ドアや窓枠の色も考慮して色を決めないと家全体の印象に違和感がでてしまいます。

また周辺の建物との景観のバランスが取れていない、という場合もあります。

外壁の色だけでなく、ドアや窓、周囲の家や景観とのバランスを考慮して調和が取れるようにしましょう。

濃い色の外壁から薄い色にするのが大変だった

もともと濃い色の外壁だったところを薄い色の外壁にするのが大変だった、という失敗例もあります。

濃い色から薄い色に塗装する場合は、何度も色を塗る必要があり、施工費用がかさみやすいです。

これから濃い色に外壁塗装する場合には、今後薄い色への塗り替えが難しいことを覚えておきましょう。

外壁塗装の色で失敗しないためのポイント

外壁塗装の色で失敗しないためには、過去の失敗例から学ぶことが大切です。

ポイントは下記のとおりです。

・重要視したい機能を明確にする
・周囲との色のバランスを考慮する
・変更する色によっては張り替えが必要な場合もある
・信頼できる業者か調べる
・イメージをしっかり持つ
・施工事例を見る

詳しくみていきましょう。

重要視したい機能を明確にする

重要視したい機能を明確にしておくと、色を決めやすくなります。

色によって、特徴がありメリット・デメリットがあるので何を重要視するかで色の傾向が決まるからです。

具体的には、下記のとおり色によって違いがあります。

・グレー系、クリーム系は汚れが目立ちにくい
・落ち着いた色(黒や青、グレーなど)は色あせしにくい
・明度の低い色(黒や紺)を避けると、熱の吸収率が高くないので室内温度が上がりにくい

重要視したい機能は何かを明確にすると、色選びに迷わなくなります。

周囲との色のバランスを考慮する

周囲との色のバランスを考慮する必要があります。

バランスを考慮しないで決めてしまうと、周囲の景観から浮いてしまう可能性があるからです。

具体的には、ドアや窓枠など塗装しない部分、周囲の住宅の色や景観とのバランスを確認してください。

バランスを確認するときには、色見本などのサンプル活用がおすすめです。

変更する色によっては張り替えが必要な場合もある

濃い色の外壁を薄い色に変更するのは難しい場合があります。

濃い色を消して薄い色の塗装をする必要があるので何度も塗る必要があり、費用がかさみやすいです。

塗り替えが難しい場合は、外壁材の重ね張りや張り替えが必要になるケースもあります。

信頼できる業者か調べる

外壁塗装を依頼する業者が信頼できるか事前に調べるのも、失敗を防ぐためには大切です。

業者を選ぶ時は下記のポイントを判断基準にしましょう。

・自社職人が施工してくれる
・対応が丁寧
・「いえかるて」を利用できる

業者の中には実際の作業を外注しているところがあります。

外注している業者がダメというわけではありませんが、自社で職人を雇用して施工まで行ってくれる所の方が安心感はあります。

相談や見積もりを依頼したとき、業者の対応が丁寧かどうかもポイントです。

「いえかるて」とは、Web上で自宅の修繕履歴を記録・確認できるサービスです。

いえかるてに登録しておくと、住まいに不具合が起きたときに過去の履歴登録を参考に適切な対応を行いやすくなります。

ちなみにマナカリフォームでは「いえかるて」を使用可能です。

イメージをしっかりと持つ

最終的に外壁をどのような色合いにしたいのか、具体的にイメージを持っておくことも大切です。

完成形のイメージが曖昧だと業者もアドバイスが難しくなります。

写真などの施工事例を確認して色のイメージを確認したり近所の家でイメージに近い色がないか確認したりしましょう。

色見本を業者に見せてもらうのもおすすめです。

施工事例をみる

業者に色の相談をする際になかなかイメージを伝えられない場合は、施工事例を見てみましょう。

施工事例を見てみると、自分が理想とするイメージが明確になりやすいです。

参考までに、マナカリフォームの施工事例の一部をここでご紹介します。

マナカリフォームの施工事例

足場の風景

色のイメージを膨らませるため、ぜひマナカリフォームの施工事例をご活用ください。

さっそく事例を紹介します。

ブラウンからホワイトとネイビーのツートンカラーにした事例

<ビフォー>

<アフター>

ブラウン系からホワイトとネイビーのツートンカラーに塗装した事例です。

ツートンカラーからツートンカラーへの塗装ですが、色の組み合わせを変えるだけで、かなり印象が変わります。

ブラウン系の温かみのある印象から、ホワイトネイビーの爽やかな印象に変わっています。

外壁の色を変えて違う印象になった事例

<ビフォー>

<アフター>

薄めの色からはっきりとした色に変更して、かなり印象が変わりました。

どうしても、汚れが目立ってきていましたが、色を変更して築年数を感じさせない印象です。

大きく色を変更しても、窓枠などの色とも調和が取れていれば違和感がありません。

同系色の外壁塗装で明るい印象になった事例

<ビフォー>

<アフター>

同系色で塗装した事例です。

印象は大きく変わりませんが、塗装して明るい印象になりました。

同系色での塗装なので、ドアや窓枠、周辺環境との色のバランスもあまり崩れずうまく調和しています。

外壁塗装の色選びに失敗しないために事例から学ぼう

本記事では外壁塗装の色についてご紹介しました。

ここで紹介した内容をまとめます。

・外壁塗装には選ばれやすい人気の色がある
・色によって汚れにくい、色あせしにくいなどの特徴がある
・失敗例から失敗しないポイントを学ぶ
・施工事例を参考に理想をイメージして業者に相談する

外壁塗装の色選びに失敗しないためには、事例から学んでポイントをおさえましょう。

また施工事例を多く見たり業者と相談したりすることで、理想のイメージを持ちやすくなります。

マナカリフォームは外壁塗装の専門業者です。

塗装に関するお困りごとに幅広く対応していますので、色に関してお悩みの方もぜひお気軽にご相談ください。

【関連記事】
外壁塗装のビフォーアフター画像を施工例とあわせて6つ紹介


瓦の塗装は必要?屋根瓦の種類や費用、補助金などについて解説!

「瓦の塗装ってしたほうがいいの?」
「塗装が要らない屋根瓦ってあるの?」

これらの疑問は瓦の劣化が気になっている方に多いです。

瓦は種類によって塗装の必要性や補修の方法が異なるため、ご自宅の瓦のメンテナンス方法がわからないという方もいるのではないでしょうか。

本記事では塗装が必要な瓦の種類やそれぞれの瓦の特徴、塗装にかかる費用などを解説します。

瓦に塗装が必要かどうかは瓦の種類による

塗装が要らない瓦は日本瓦(和瓦)だけで、その他の瓦には基本的に塗装が必要です。

以下では、瓦の種類ごとに特徴や耐用年数などを具体的に解説します。

日本瓦(和瓦)・陶器瓦

日本瓦や陶器瓦、いぶし瓦などは粘土を高温で焼き締めているため防水性や耐火性に優れており、塗装の必要がありません。

粘土系の瓦はよほどの衝撃で割れやヒビが生じなければ、耐用年数は50〜100年程度と頑丈です。

「瓦の色褪せを元に戻したい」と考えている方がいるかもしれませんが、日本瓦は塗装をするとかえって見栄えが悪くなるリスクがあります。

なぜなら日本瓦の表面は塗料が密着しづらく、すぐに剥離してしまう可能性が高いからです。

仮に日本瓦を一度塗装すると、定期的な塗装のメンテナンスが必要となり手間も増大します。

日本瓦のメンテナンスは基本的に瓦の差し替えや補修、漆喰の補修などがメインです。

セメント系の瓦

セメント系の瓦の耐用年数は25〜30年程度ですが、経年劣化により瓦自体が吸水してしまう性質上10〜15年ごとの塗装が必要です。

セメント系の瓦は大きく分けてモニエル瓦とセメント瓦の2種類があり、両者の塗装方法は異なります。

下記ではモニエル瓦とセメント瓦の特徴や塗装の仕方、両者の見分け方などを具体的に解説します。

モニエル瓦

モニエル瓦は軟式コンクリート瓦やパラマウント瓦、スカンジア瓦とも呼ばれ、骨材とセメントを水で混ぜ合わせて瓦に形成したものです。

モニエル瓦には表面の劣化を防ぐために「スラリー層」という厚い着色剤の層があります。

スラリー層により保護されたモニエル瓦は、セメント瓦よりも防水性と耐久性に優れたものです。

ただしモニエル瓦の塗装では、高圧洗浄などでスラリー層を念入りに除去しておく過程が重要になります。

なぜなら古いスラリー層が残ったまま上から塗装を行うと、塗膜が剥離してしまうリスクがあるからです。

モニエル瓦の塗装にはスラリー層を完全に除去する工程を要するため、セメント瓦よりも施工に日数がかかる傾向があります。

最近ではスラリー層への密着力の強い塗料もあるので、施工に時間をかけたくないのであれば塗料をしっかりと選ぶことが大切です。

セメント瓦

セメント瓦はセメントと砂を主原料としたモルタルでできており、粘土瓦よりもリーズナブルであるという理由で過去に流行したものです。

セメント瓦では顔料をモルタルに練り込んだり、形成後に塗装処理を行ったりしていますが、モニエル瓦のようなスラリー層はありません。

したがってセメント瓦は塗膜が経年劣化しやすく、モニエル瓦よりも防水性や耐久性は低めです。

セメント瓦はメンテナンスを放置すると瓦自体が吸水により劣化し、塗装を行っても原状回復できなくなるリスクがあります。

ご自宅の瓦がセメント瓦であれば、メンテナンスや点検を早めに行う心がけが必要です。

モニエル瓦とセメント瓦の見分け方

ご自宅の瓦に適切な塗装を施すには、瓦の種類の見極めが重要です。

下記ではモニエル瓦とセメント瓦の見分け方を確認していきましょう。

【モニエル瓦】
・瓦の小口(下端)の形状が凹凸である
・触ると手に粉が付着する

【セメント瓦】
・小口がなめらかである
・瓦の表面の塗膜が簡単に傷つく
・瓦の表面が布目模様である

ご自宅の瓦の種類がわからない場合、上記の特徴をぜひ参考にされてみてください。

金属系の瓦

金属系の瓦にはガルバリウム鋼板やトタンなどがあり、色褪せやサビが生じた際は塗装によるメンテナンスが必要です。

ガルバリウム鋼板とトタンには共通して優れた防水性がありますが、下記に挙げる点で異なります。

【ガルバリウム鋼板】
・耐用年数:20~40年
・メンテナンスの頻度:15~25年
・特徴:トタンに比べるとサビにくい

【トタン】
・耐用年数:10~30年
・メンテナンス:7~10年
・特徴:比較的サビやすい

金属系の屋根はメンテナンスを怠るとサビが全体に広がり、全体的な塗り替えや葺き替えが必要になってしまいます。

屋根の耐久性を維持するためにも、定期的な点検が必要です。

スレート系の瓦

スレート系の瓦はセメントと繊維を主成分とした平板状の屋根材です。

スレート系の瓦の耐用年数は20〜30年ですが、比較的劣化スピードが早く塗装メンテナンスは7〜10年ごとに必要です。

スレート屋根はデザイン性と耐震性に優れており、さまざまな建物の屋根材に用いられています。

一方で防音性や耐衝撃性、断熱性が比較的低いといったデメリットもあります。

なお2004年以前に製造された商品には、体内に有害な成分「アスベスト」が含まれている可能性があるため注意が必要です。

瓦を塗装する必要性

瓦の塗装やメンテナンスを怠ると下記のリスクが発生しやすくなります。

・セメント瓦の場合:ひび割れによる雨漏りや瓦破片の落下
・金属系の瓦の場合:サビの拡大による穴の発生
・スレート系の瓦の場合:吸水による苔の増殖

セメント系やスレート系の瓦は吸水した状態に陥ると、塗装を施しても瓦自体の原状回復が困難です。

この場合、新たな屋根材への差し替えが必要となります。

また塗装の要らない日本瓦にも下記に挙げる経年劣化があり、定期的なメンテナンスが必要です。

・割れやヒビの発生
・位置のズレ
・変色や色褪せ
・苔の増殖

日本瓦は他の瓦に比べると耐用年数が長めですが、劣化がひどくなる前にメンテナンスを行うことが大切です。

瓦の塗装にかかる費用相場

瓦の塗装にかかる費用は30坪程度の住宅で60〜80万円程度、外壁塗装も行う場合は110〜160万円程度が相場です。

ただし上記費用のほかに足場代やシーリング代などの諸経費が別途必要です。

使用する塗料の種類によって平米あたりの価格が異なるため、耐久性に優れた塗料を選ぶと費用は高くなります。

屋根の劣化具合によって補修の仕方が変わり、費用が相場を大幅に超える可能性がある点にも注意が必要です。

実際瓦の劣化が顕著で塗装だけでは不十分な場合、高額な葺き替え費用が生じるケースがあります。

瓦の塗装費用が気がかりであるならば、専門業者に見積もりを依頼してみましょう。

瓦の塗装についてよくある質問

瓦の塗装を検討している方によくある質問を紹介します。

瓦の塗装に疑問や不安をお持ちの方はぜひ参考にされてみてください。

洋瓦には塗装が必要ですか?

セメント系の洋瓦には塗装が必要ですが、粘土系の洋瓦であれば塗装は不要です。

セメント系と粘土系の洋瓦は見た目が似ていますが、塗装の必要性や耐久性が大きく異なります。

洋瓦というだけで塗装を判断せず、瓦の材質に応じて適切なメンテナンスを行うことが大切です。

瓦の塗装は自分でできますか?

瓦の塗装を自分で行うことはおすすめしません。

素人による塗装には下記の危険が伴うからです。

・怪我やトラブルが生じても助けを呼べないリスクがある
・瓦のずれや破損の恐れがある
・瓦破損による雨漏りを招く可能性がある
・屋根から落下してしまう恐れがある

低コストなDIYで瓦塗装を行っても、事故や破損が起きてしまってはさらなる費用がかさんでしまいます。

瓦の塗装は必ず専門の業者に依頼しましょう。

塗料ごとに耐用年数は異なりますか?

塗料によって、耐用年数は異なります。

屋根に使用される主な塗料と耐用年数は下記が目安です。

・シリコン塗料:4〜9年
・フッ素塗料:6〜14年
・無機塗料:12〜14年

上記はあくまで目安なので、不具合が確認できた場合は都度業者に相談しましょう。

屋根の塗装に補助金が出ることはありますか?

自治体によっては、屋根の塗装を補助する補助金・助成金制度を実施しているところがあります。

補助金制度の有無や給付要件、給付額などは自治体によって異なるため、事前に担当の窓口に確認しましょう。

なお補助金制度は一般的に期限や予算、定員が決まっており、場合によっては予定よりも早く受付が終了するケースもあります。

瓦の塗装を検討し始めたなら、補助金を申請できるかどうかを早めに自治体に問い合わせておくのがおすすめです。

瓦の種類を見極めて塗装やメンテナンスで劣化を防ごう

基本的に粘土系の瓦には塗装が不要ですが、それ以外の種類の瓦には塗装によるメンテナンスが必要です。

また瓦の種類によって耐用年数や塗装の頻度、補修方法などは異なるため、適切なメンテナンスを行うには瓦の種類の見極めが重要になります。

瓦は劣化が進むと耐用年数よりも早い段階で差し替えが必要になるケースがあるため、定期的な点検の継続が必要です。

瓦の状態が気になるのであれば、一度信頼できる業者に屋根の診断をしてもらい、塗装が必要な時期や最適な補修方法などを確認してみましょう。


屋根の塗装工事の工程を解説!注意点やよくある質問も紹介

「屋根塗装の工程が知りたい」
「屋根塗装を依頼する時の注意点が知りたい」

このように、屋根塗装の工程や費用などを知りたいという方もいるのではないでしょうか。

屋根の塗装にはいくつかの必要な工程があります。

本記事では屋根塗装の工程や注意点などを分かりやすく解説していますので、ぜひ最後までご一読ください。

屋根塗装の工程

屋根塗装の工程は下記のとおりです。

・近隣住民への挨拶
・足場の設置
・高圧洗浄
・養生
・下塗り
・中塗り
・上塗り
・チェック作業、手直し
・足場の解体、清掃

上記の各工程は塗装工事において重要な役割を持っています。

それぞれどのような作業を実施するのか詳しくみていきましょう。

近隣住民への挨拶

工事を始める前に、近隣住民に挨拶を行いつつ工事内容や工期を伝えます。

工事中は騒音が発生しやすく車両の出入りも頻繁になるものです。

そこで事前に工事を周知しておくことで、近隣住民からの理解も得やすくトラブル防止につながります。

基本的に近隣挨拶は業者が代行してくれますが、気になる方は直接伝えて頂いても問題ありません。

足場の設置

屋根の塗装作業は危険を伴うため、安全面を考慮して足場を設置するのが一般的です。

足場を組んだ後は塗料が飛散しないよう、メッシュシートも設置します。

メッシュシートの設置は高圧洗浄を行った後で行われる場合もあります。

高圧洗浄

塗装をする前に、屋根についているカビや汚れを除去するため高圧洗浄を実施します。

事前に汚れを取り除いておくことで、塗料の吸着が良くなるからです。

高圧洗浄した後はしっかりと屋根を乾燥させてから下地調整を行います。

養生

養生とは、塗料が施工箇所以外に付着しないようにビニールや布で覆って防ぐことです。

屋根塗装はローラーやハケで行うため塗料が飛び散りやすく、窓やサッシを保護する必要があります。

下塗り

下塗りは、屋根と上塗り塗料の吸着力を上げるための接着剤の役割を担っています。

屋根塗装は3回塗りが一般的で、そのうち1回目のことを下塗りと呼びます。

中塗り

中塗りの塗料は上塗りと同じものを使用して行うものです。

塗装を行う際に細かい部分はハケで塗り、広い面はローラーで仕上げます。

下塗り・中塗り・上塗りの間には一定の乾燥時間を置く必要があるため、少し時間を空けて次の作業を行います。

上塗り

中塗りの次に実施するのが上塗りです。

中塗りと同じ塗料を重ねると、塗料の厚みを持たせられるだけでなく耐久性が上がるため、綺麗な仕上がりにすることができます。

乾燥時間は外気温によって異なり、夏は乾燥が早く、梅雨時や霜が発生しやすい冬などは遅くなります。

チェック作業・手直し

工事が完了したら塗り残しや塗りムラなどがないか確認して、必要があれば追加の塗装作業を行います。

養生を撤去して、塗料が飛び散っていたらシンナーで拭き取るなどして綺麗にします。

足場の解体・清掃

完了検査が終わったら、組んだ足場を解体して家の周りの清掃を行います。

資材を回収するためにトラックなどの出入りが一時的に多くなるので、外出する際は事故に注意しましょう。

足場や資材の撤去が完了したら家主まで引き渡しを行い、工事完了となります。

屋根の塗装工事で注意すべきポイント

施工後

屋根の塗装工事で注意すべきポイントは下記のとおりです。

・見積もり時に細かく点検してもらう
・DIYではなく業者に依頼しよう
・釘打ちやタスペーサーまで依頼しよう

屋根の塗装工事を行う際は、事前の点検や業者への依頼方法が大切です。

見積もり時に細かく点検してもらおう

施工する前の見積もり時に専門の業者に点検してもらうことで、状況に沿った適切な見積もり額を出してもらえます。

「一式」など見積書の内容が曖昧な業者には注意しましょう。

「その工程は見積もりに入っていない」などトラブルにつながるリスクがあるため、不当な高額請求をされないための工夫をしておくと安心です。

使用する塗料や塗る面積など、詳細まで記載されている業者は安心感があります。

DIYではなく業者に依頼しよう

DIYで屋根の塗装を行うのは危険です。

無理をせず業者へ相談することをおすすめします。

DIYで屋根の塗装を行うのが危険な理由は下記のとおりです。

・屋根から落下するリスクがある
・屋根材を傷めてしまうリスクがある
・正しく塗装しないと塗料本来の性能が発揮できない

DIYよりも費用はかかりますが、業者に依頼すれば安全かつ確実に屋根塗装を行ってくれます。

危険な目に遭わないためにも、屋根の塗装は業者に依頼しましょう。

釘打ちやタスペーサーまで依頼しよう

業者に依頼する場合は、タスペーサーまで行ってもらいましょう。

タスペーサーとは、屋根材の隙間を塗料が塞がないようにするための道具のことです。

タスペーサーで隙間を確保しないと雨水が屋根材からうまく排出できず、雨漏りに繋がる恐れがあります。

また抜けそうな釘があれば釘打ちをしてもらうよう、事前に業者へお願いしておきましょう。

抜けそうな釘を放置すると屋根材が剥がれたり雨漏りの原因になったりします。

屋根の塗装工程に関するよくある質問

屋根塗装の様子

屋根の塗装工事のよくある質問を3つ紹介します。

・屋根塗装にはいくらくらいかかる?
・屋根塗装の工期はどのくらい?
・屋根の塗装を考えるタイミングはいつ?

どういうことか、詳しく見てみましょう。

屋根塗装にはいくらくらいかかる?

屋根の塗装工事のみの場合は60〜80万円が目安です。

塗装工事以外にシーリング費用・付帯塗装・消費税・諸経費などが加わるため、予算は余裕を持ってみておくことをおすすめします。

屋根塗装の工期はどのくらい?

屋根塗装の工期は、おおよそ7~14日ほどです。

ただし屋根面積や塗料、工事期間中の天候、現場周辺の環境などにより工期が前後する可能性があります。

屋根の塗装を考えるタイミングはいつ?

新築ではじめて屋根塗装を実施する場合は、5〜15年ぐらいが目安になります。

2回目以降は塗料の耐用年数によります。

主な屋根塗料と耐用年数は下記のとおりです。

・シリコン塗料:4〜9年
・フッ素塗料:6〜14年
・無機塗料:12〜14年

上記を参考に塗装工事のタイミングを検討することをおすすめします。

ただし雨漏りなどの不具合を発見した場合は、上記年数に満たなくても業者に相談しましょう。

工程を理解して屋根塗装を依頼してみよう

本記事では屋根の塗装工事の工程や注意すべきポイントについて解説しました。

屋根を塗装するには複数の工程を順番にこなしていく必要があります。

どの工程も重要なもので、少しでも手抜きがあると雨漏りが発生したり屋根材がすぐに劣化したりします。

屋根の塗装は知識のない人が行うには難しいものなので、業者へ相談するのがおすすめです。


外壁塗装を依頼後の流れはどうなる?手順や工程表を徹底解説

「外壁塗装を依頼した後はどのような流れで作業は進むのだろうか」
「外壁塗装の手順や工程を知りたい」

上記のような悩みを抱えている方に向けて、本記事では外壁塗装の流れや後悔しないために知っておきたいことをわかりやすく解説します。
外壁塗装は工期が短く費用が安ければ良い、というものではありません。

短期の工程表や極端な低価格を提示してくる業者は、手抜き工事や後出しで高額費用を請求してくるような、いわゆる悪徳業者の可能性も考えられます。

本記事を参考に、外壁塗装の流れについて理解を深めるとともに信頼感のある業者を探してみましょう。

外壁塗装の工程表

足場の風景

外壁塗装の工程は主に10つのステップに分けられます。

一般的な外壁塗装の工程を紹介します。

【一般的な外壁塗装の工程】
・工事前の下準備(ご近所さんへ挨拶、作業現場の確認)
・1日目:足場の組み立て
・2日目:高圧洗浄
・3日目:養生
・4日目:下地調整
・5~6日目:下塗り(作業1日+乾燥1日)
・7~8日目:中塗り(作業1日+乾燥1日)
・9~10日目:上塗り(作業1日+乾燥1日)
・11日目:チェック作業
・12日目:足場の解体

下塗りや中塗り、上塗りでは、塗料を乾燥させる時間が必要です。

雨では塗料を塗れないため、天候によってもスケジュールは左右されます。

塗料が乾く時間や休日を考慮すると、一般的な戸建ての場合はだいたい7〜15日が目安になります。

外壁塗装の流れを紹介

外壁塗装の一般的な工程と流れについて紹介します。

・近隣へご挨拶、現場の確認
・足場の組み立て
・高圧洗浄
・養生
・下地補修、下地処理
・下塗り
・中塗り
・上塗り
・チェック作業
・足場の解体

具体的な作業内容や各工程にどれくらい日数かかるかなど、詳しく説明します。

近隣へご挨拶・現場の確認

多くの業者は工事前の下準備として、外壁塗装の工事前に近隣へご挨拶と現場の確認を済ませます。

目安時間は半日から1日程度です。

外壁塗装の工事中は騒音や塗料の臭い、車の出し入れなどが原因で、近隣の方に迷惑をかける可能性があります。

近隣の方とトラブルにならないよう、工事前にご挨拶を行います。

現場の確認は家の人も一緒にしたほうが、気になるところをその場で質問できるためおすすめです。

現場の確認がしやすいように、事前に庭の片付けをしておくとスムーズです。

足場の組み立て

一般的な戸建ての場合、足場の仮設は半日〜1日程度で完了します。

現場に合った足場を組み立てる必要があるので、事前に現場の確認がしっかりできているとスムーズです。

足場の組み立てが完成したら、飛散防止ネットを取り付けます。

高圧洗浄

高圧洗浄はホコリや汚れを洗い流し粉化した塗料を落とす作業です。

作業自体は半日から1日程度で終わります。

しかし、汚れの度合いによってかかる時間は異なります。

雨でも作業は可能ですが、高圧洗浄の後は乾燥が必須です。

乾燥だけで24時間から48時間かかることもあります。

塗装をうまく塗れるかは、洗浄がしっかりできているかにかかっています。

洗浄が不十分だと、すぐに塗料が落ちるなど不具合が起こる可能性があるからです。

養生

高圧洗浄が終わったら、塗装箇所以外を汚さないため養生します。

養生にかかる時間は1日程度です。

しっかり養生できていないと、余計なところに塗装がつくなど仕上がりにも影響します。

養生すると窓を開けられなくなることがあるため、換気やエアコンを使用したい場合は、事前に相談が必要です。

窓を空けたり、エアコンを稼働したりすると臭いが室内に入ることもあるので注意しましょう。

下地補修・下地処理

下地補修・下地処理とは、塗装を行う際の下処理です。

多くの場合1日で作業は終わり、作業内容は素材により変わります。

外壁のひび割れや傷を補修したり、はがれかかった古い塗膜があれば、手作業で除去したりします。

ほかにも、目地のシーリングの打ち替えやセメント補修、パテ埋めなども下地補修に含まれる項目です。

下塗り

塗装工事で最初に塗る塗料が下塗りで、作業は1日かかります。

外壁材と中塗り塗料の接着力を強めるためには、この工程が必要不可欠です。

耐久性や耐候性を高めるためには欠かせないものであり、しっかりと行うことで優れた外壁塗膜が完成します。

塗料には独特の臭いがあります。

窓を開けていると室内の壁紙に臭いが残ってしまう可能性があるため、塗装中は窓をあまり開けないよう注意しましょう。

中塗り

仕上げ用塗料を使った1回目の作業工程を、一般的に中塗りと言います。

この作業も1日かかります。

中塗りを行うと塗装に厚みが出て、下塗りと上塗りがつながりやすくなります。

厚みが少ないと劣化が早まる可能性があるため、中塗りは重要です。

悪徳業者の中には、人員コストや工程を減らすために中塗りをしないところもあります。

中塗りは耐久性の向上に欠かせない作業なので、作業内容に含まれているか事前に確認しましょう。

上塗り

上塗りは、外壁塗装の仕上げで外観の美しさが決まる工程です。

作業は丸1日かかります。

丁寧に塗料を塗ることで、耐久性を高めた美しい外壁が完成します。

上塗りは、外壁の印象や性能を左右する大切な作業です。

チェック作業

一連の塗装作業が終了した後は、チェック作業を行います。

事前の希望と違いがないか、足場を解体する前にお客様の立ち会いのもと点検します。

気になるところの手直しなどを含めて1日かかる作業です。

確認するのはもちろん、ほかにも気になるところがあれば質問してみましょう。

足場の解体

塗装に問題がなければ、足場を解体します。

撤収や後片付けを含めると、1日で完了する作業です。

足場の解体が終わったら、飛散防止ネットやシートを外して、引渡しとなります。

後悔しない外壁塗装の手順

後悔しない外壁塗装の手順を紹介します。

・お願いする業者を探す
・色や塗料を選ぶ
・工程表を確認する
・現場に足を運び仕上がりを確認する
・定期点検を実施する

外壁は多くの人の目につくものだからこそ、後悔のないようにしたいものです。

1つずつ詳しく説明します。

お願いする業者を探す

後悔しない外壁塗装をするためには、最初に信頼できる業者を探すことが重要です。

業者を探すときは、電話対応の丁寧さも参考にしてください。

返信の早さなどのお客様対応も業者を選ぶ参考になります。

依頼後に後悔しないためにも、問い合わせの段階で疑問に感じたところは質問してみましょう。

Googleマップの口コミなども参考になります。

信頼できる1社を決めたら契約に進みましょう。

契約書や保証書は書面でもらうのがおすすめです。

色や塗料を選ぶ

業者が決まったら、次は納得できる色や塗料を選びましょう。

下記のように、使用する塗料によって耐用年数や価格が変わります。

【塗料名(耐用年数):施工単価】
・ウレタン塗料(5〜10年):1,400~2,500円/平方メートル
・シリコン塗料(7〜15年):1,800~3,500円/平方メートル
・フッ素塗料(12〜20年):3,000~5,000円/平方メートル
・無機塗料(18〜20年):3,500~5,500円/平方メートル

施工単価が安いと初期投資は安く済みますが、耐用年数が短いとコスパが悪い場合もあります。

「安いから」「業者からおすすめされたから」という理由で決めてしまうと、後悔することになりかねません。

工程表を確認する

塗装業者へ依頼する際には、工程表をもらって作業内容を確認することが重要です。

工程が極端に短いと、手抜き工事の可能性も考えられます。

悪徳業者の中には工程を短くすることで人件費を減らしたり、下塗りや中塗りの工程を省いたりしている可能性が考えられます。

極端に工期が短い業者との契約は慎重に考えましょう。

現場に足を運び仕上がりを確認する

現場に足を運び仕上がりを確認することも大切です。

現場に足を運ぶことで工程通りに進んでいるのか確認できます。

定期点検を実施する

どれだけ適切な施工を行っても、天候や日当たりなどの外部要因で耐用年数よりも早く劣化することがあります。

定期点検や目視で早めに劣化が発見できれば、保証期間での対応もしくは部分的な修理で済むことがあります。

外壁塗装が終わったら、定期的に目視で点検を行いましょう。

不具合を発見した場合に備えて、アフターフォローがある業者に依頼すると安心です。

工事後も安心してお付き合いできる業者を探しましょう。

外壁塗装の工程でよくある質問

外壁塗装工程でよくある質問は下記のようなものです。

・外壁塗装は何日かかる?
・外壁塗装はいつ実施した方が良い?
・外壁塗装は何年もつ?
・外壁塗装中に気を付けることは?
・外壁の色は何色がいい?

1つずつ解説します。

外壁塗装は何日かかる?

外壁塗装は7〜15日ほどかかります。

季節や天候など天候不順の場合は工事ができなかったり塗料が乾燥しなかったりと、工期が延びる場合があります。

職人の数や家の外壁の状態によっても日程が前後するものです。

外壁塗装を依頼する際はスケジュールに余裕を持って検討しましょう。

外壁塗装はいつ実施した方が良い?

外装塗装を依頼するなら、春や秋がおすすめです。

外壁塗装は塗料を乾燥させる必要があり、塗装の完成度に影響する場合があります。

雨が続く時期や霜が降りる時期などは避けた方が無難です。

すぐに塗装が必要な場合は業者までご相談ください。

外壁塗装は何年もつ?

外壁塗装は何年もつかは、使用する塗料によります。

使用されることが多い塗料と耐用年数の目安は下記のとおりです。

・ウレタン塗料:5〜10年
・シリコン塗料:7〜15年
・フッ素塗料:12〜20年
・無機塗料:18〜20年

塗料の種類によって耐用年数は5〜20年とかなりの差があることが分かります。

近くに海がある、直射日光を遮るものがないなど建物の立地環境にも影響を受けやすいです。

気になる劣化状況があれば、気軽に業者まで相談してみましょう。

外壁塗装中に気を付けることは?

外壁塗装中に気を付けたいことは下記のとおりです。

・洗濯物を外に干さない
・建物の周りに不要なものを置かない

外壁塗装は屋外での作業なので、施錠管理さえできていれば、家にいなくても問題なく作業は進みます。

お茶出しやトイレの貸出などを心配する人もいますが、業者からの申し出がなければ特に気を遣わなくても大丈夫です。

窓を空けたいなど希望があれば事前に相談すれば、養生の仕方を考慮してもらえることもあります。

外壁の色は何色がいい?

外壁の色には、飽きないベーシックな色が選ばれやすい傾向にあります。

たとえばグレーやアイボリー、クリーム色など周りの景観に馴染む落ち着いた色が好まれます。

汚れが目立たない色も定番です。

ベージュやグレー、グリーン系だと埃や塵、苔や藻が目立ちにくくなります。

汚れや色褪せなどを考慮しつつ、家族みんなが後悔しない色を選びましょう。

外壁塗装の全工程は2週間前後が目安

本記事では外壁塗装の工程について説明しました。

施工業者にもよりますが、外壁塗装に必要な期間は7〜15日ほどです。

ただし塗料の乾燥具合や作業する職人の人数、天候や気温などによっては工期が前後する可能性があります。

外壁塗装は大切な建物を長く守るために必要なメンテナンスです。

工期が短ければいいというものではありません。

ぜひ本記事で紹介した後悔しない外壁塗装の手順も参考にしてください。

工程の期間と内容をしっかり確認して、信用できる業者にお願いしましょう。


スレート屋根は塗装が必要!費用の相場や塗料の選び方を解説

「スレート屋根は塗装が必要って聞いたけど本当なの?」
「塗装せずにいたらどうなるの?いくらかかるの?」

このような疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。

スレート屋根の塗装は劣化するものなので、定期的な塗り直しが必要です。

本記事ではスレート屋根の塗装が必要な理由や、塗装せずに放置することで発生する問題を解説しています。

塗装にかかる費用や塗料の選び方も解説していますので、気になる方はぜひ最後までご一読ください。

スレート屋根の塗装が必要な理由

スレート屋根の塗装は外観をきれいにするためだけでなく、防水性を保つためにも欠かせません。

スレート屋根はどのような特徴があるか、塗装しないとどのような問題が発生するか解説します。

スレート屋根とは

スレート屋根とは、粘土板を薄い板状にした屋根材のことです。

家屋で主に使われているのは「化粧スレート」と呼ばれる種類で、セメントを主成分としています。

スレート屋根の魅力は、瓦や金属に比べて軽くて安価なことです。

カラーバリエーションが豊富なうえ、平型や波型などデザインも充実しています。

しかしスレート屋根は防水性が高くありません。

主成分であるセメントは、水を吸うと膨らみ乾くと縮むという性質を持っています。

膨張と収縮を何度も繰り返すと、屋根材そのものがひび割れてしまうのです。

スレート屋根を塗装せずにいると発生する問題

スレート屋根を塗装せずに放置していると、雨漏りや凍害の発生につながります。

先ほども述べたように、スレート屋根は防水性が弱いです。

塗装が劣化したスレート屋根は雨水を吸収しやすくなります。

雨水が気温の変化によって膨張・収縮を繰り返し、スレート屋根にひび割れ(いわゆる凍害)が発生してしまいます。

ひび割れた隙間から雨水が侵入すると屋根の下に敷いている下地が劣化し、雨漏りが発生してしまうのです。

雨漏りや凍害を防ぐためには、屋根材が雨水を吸収しないよう塗装することが大切です。

スレート屋根の塗装を考えるタイミング

スレート屋根を塗装するタイミングの目安は下記のとおりです。

・耐用年数に達した
・色が褪せてきた
・塗装が剥げてきた
・カビやコケ、藻が発生した
・釘が抜けてきた

1つずつ詳しく解説します。

耐用年数に達した

屋根塗料には耐用年数が定められています。

主に使用される屋根塗料の耐用年数は下記のとおりです。

・シリコン塗料:4〜9年
・フッ素塗料:6〜14年
・無機塗料:12〜14年

上記はあくまでも目安です。

日が当たる時間や降水量などの環境によって劣化のスピードは前後します。

塗装の塗り替え時期を見極めるのは簡単ではないため、耐用年数が近くなったら業者に相談するのがおすすめです。

色が褪せてきた

塗装の劣化を見極めるポイントのひとつとして、色褪せが挙げられます。

紫外線の影響で顔料が浮いてしまうことにより、屋根の塗装が色褪せてしまいます。

特に直射日光が当たりやすい場所は、日陰となる場所に比べて色褪せしやすいです。

屋根の色が褪せていると、外観の美しさを損なうだけでなく屋根材も脆くなってしまいます。

塗装が剥げてきた

塗装が剥がれたら屋根の塗り直しを考えましょう。

スレート屋根の塗装が剥がれる原因として、施工不良と経年劣化が考えられます。

塗装してから数年しか経っていない場合、施工不良が発生しているかもしれません。

業者の技術力が未熟だったり悪徳業者による手抜き工事があったりした場合は、耐用年数を待たずに塗装が剥がれることがあります。

もちろん適切な工程で塗装されていても、経年劣化によって剥がれてしまうものです。

塗装の剥がれを放置すると、屋根全体が劣化する原因となります。

カビやコケ、藻が発生した

塗装の防水性がなくなってくると屋根にカビやコケ、藻が発生することもあります。

乾燥すると屋根が黄色や茶色っぽくなるため、一見さびているように感じるかもしれません。

問題を放置するとスレート屋根そのものの劣化を早めてしまい、簡単に割れてしまうほど脆くなることがあります。

屋根の重ね葺きや葺き替えが必要になる前に、カビや汚れなどをきれいに取り除いたうえで再塗装を依頼しましょう。

スレート屋根の塗料の選び方

スレート屋根に使われる塗料を選ぶ時は、下記のポイントをチェックしましょう。

・耐用年数
・機能
・色
・価格

塗装してから「違う塗料にすればよかった」と後悔しないよう、事前に上記ポイントを確認することをおすすめします。

耐用年数

スレート屋根に使われる塗料は大きく分けるとシリコン、フッ素、無機の3種類あり、それぞれ耐用年数が異なります。

・シリコン塗料:4〜9年
・フッ素塗料:6〜14年
・無機塗料:12〜14年

できるだけ塗り替える頻度を少なくしたい方は、耐用年数が長い無機塗料を選ぶのがおすすめです。

ただし耐用年数が長い塗料ほど、価格はやや高めになります。

機能

屋根塗料には特殊な機能を持った製品も多く発売されています。

代表的な機能は下記のとおりです。

・遮熱性
・断熱性
・防汚性
・防カビ性
・防藻性

例えば夏の暑さに悩んでいるなら、太陽光を反射して室温の上昇を軽減する、遮熱性がある塗料を選ぶのがおすすめです。

どのような機能を持つ塗料が良さそうか迷ったら、まずは業者と相談してみましょう。

塗料によって選べる色にも違いがあるため、カラーバリエーションも確認しておきたいポイントです。

可能であれば見本や実際の施工事例の写真を見せて貰えないか業者に相談してみましょう。

カラーシミュレーションを活用するのもおすすめです。

価格

選ぶ塗料によって価格も大きく変動します。

一般的には耐用年数が長くて特殊機能が備わっているほど高くなります。

1平方メートルあたりの価格の目安は下記のとおりです。

・シリコン塗料:2,300〜3,500円/平方メートル
・フッ素塗料:3,500〜5,000円/平方メートル
・無機塗料:3,500〜5,500円/平方メートル

安い塗料を選んで塗り替えの頻度が多くなると、トータルでかかる費用が高くなってしまう場合もあります。

目先の安さだけで選ぶのではなく、予算と照らし合わせつつ、将来的に必要となる出費も考慮して決めるのがおすすめです。

スレート屋根の塗装にかかる費用の相場

スレート屋根の塗装にかかる費用の相場は、約30坪ほどの住宅の場合で60〜80万円です。

ただしシーリング代など、塗装作業に必要な諸経費は別途かかります。

屋根の面積や塗料の種類および量、現場の環境などによっても費用は変動します。

正確な費用を把握したい場合は業者に見積もりを依頼しましょう。

スレート屋根を塗装するときの注意点

スレート屋根を塗装する際の注意点は3つあります。

・塗装が不要なケースもある
・信頼感のある業者へ依頼する
・自分で塗装せず業者に頼む

塗装の効果を十分に発揮するためにも抑えておきたいポイントなので、1つずつ詳しく解説します。

塗装が不要なケースもある

スレート屋根の中でもノンアスベスト屋根なら塗装は必要ありません。

ノンアスベスト屋根とはアスベストを含んでいない屋根のことです。

主に1996〜2008年の間に作られていました。

ノンアスベスト屋根そのものの寿命が10年前後なので、塗装しても屋根の寿命がすぐにきてしまいます。

上記の理由から、基本的にノンアスベスト屋根は塗装不要です。

信頼感のある業者へ依頼する

悪質な業者に依頼すると、手抜き工事されたり法外な料金を請求されたりというトラブルに発展する恐れがあります。

例えば、塗装の際に縁切りをしてもらえないケースがあります。

縁切りとは、塗料が乾いたときに塞がってしまう屋根の隙間の塗膜を切る作業のことです。

隙間が埋まっていると雨水が溜まりやすくなり雨漏りの原因となってしまいます。

業者に依頼する際は下記の3点を確認しておきましょう。

・長年営業しているか
・ネットの口コミは良いか
・担当者の対応は丁寧か

やり取りをしていて違和感があったら、別の業者に相談してみるのもおすすめです。

自分で塗装せず業者に頼む

自分でスレート屋根を塗装するのはおすすめしません。

自分で屋根を塗装することもできますが、塗料の効果を十分に発揮する適切な作業を行う必要があります。

また屋根に登っての作業は落下の危険も伴います。

塗料の効果を十分に発揮させるため、そして事故のリスクを避けるために、屋根の塗装は業者に依頼しましょう。

スレート屋根は定期的に塗装するのがおすすめ

スレート屋根の防水性を保つためには、定期的な塗装が欠かせません。

塗装の劣化を放置していると、雨漏りや凍害につながってしまう可能性があります。

被害が大きくなると屋根の全面的な交換が必要になる恐れがあるなど、塗装よりも費用がかかってしまいます。

屋根の劣化を少しでも感じたら業者に相談してみましょう。


屋根塗装におすすめの塗料は?塗り替えを検討したい時期や費用相場を解説

「そろそろ屋根の塗り替え時期が近づいているけれど、すぐにしなければいけないの?」
「屋根の塗料は、どうやって選べばいいのだろう?」

このように悩んでいる人に向けて、本記事では屋根の塗り替えに最適な時期や屋根の塗装におすすめの塗料を紹介します。

屋根塗装は適切な時期に、用途に合わせた塗料を使用することが大切です。

さっそく屋根塗装におすすめの塗料とその性能、耐用年数を解説します。

代表的なおすすめ屋根用塗料

屋根用の塗料として代表的なものは下記の3種類が挙げられます。

・シリコン塗料
・フッ素塗料
・無機塗料

屋根用の塗料は機能性の違いを理解して選ぶことが大切です。

屋根は外壁と比べて太陽光が当たりやすいため、外壁より耐用年数が短い傾向にあります。

屋根塗料の耐用年数も、選ぶうえで重要視したいポイントです。

シリコン塗料

シリコン塗料は機能と価格のバランスが良く、コストパフォーマンスに優れた塗料として重宝されています。

シリコン塗料は耐水性・耐熱性が高く、すぐに塗装が剥がれることはありません。

塗膜が硬くて水を弾く機能にも優れているので、屋根が劣化しにくいという特徴もあります。

カラーバリエーションも豊富なので、屋根の色にもこだわりを持っている人にはおすすめの塗料です。

シリコン塗料の耐用年数は4〜9年です。

フッ素塗料

フッ素塗料は耐用年数が6〜14年と長いことから、メンテナンスの頻度を下げたい方やお手入れの時間が取れないという方におすすめの塗料です。

フッ素塗料は水がかかった時に水滴にならず膜のように広がってすぐ流れるなど、親水性が高いです。

親水性が高いと雨水と一緒に屋根の汚れを流してくれるので、メンテナンスの手間がほとんどかかりません。

フッ素塗料は撥水性能も高く、塗膜が強固なのもポイントです。

無機塗料

無機塗料はシリコン塗料、フッ素塗料に比べても長持ちすると言われており、塗り替えを頻繁にしたくないという方におすすめの塗料です。

無機塗料の無機とは「無機物」のことです。

「無機物」は紫外線が当たり続けても劣化しにくく、無機塗料はその強みを存分に生かした塗料となっています。

無機塗料は静電気が起こりにくいため汚れやホコリが付着しにくかったり親水性があったりと、機能性の高さが魅力です。

他の塗料に比べると値は張りますが、予算が十分に確保できればメンテナンスの手間は大幅に削減できるメリットがあります。

無機塗料の耐用年数は12〜14年です。

屋根塗装や塗り替えが必要な時期

屋根塗料の耐用年数は、新築で10年前後が目安です。

屋根はご自身の目で状態を確認することが難しく、塗り替えの必要な時期を逃しがちになります。

雨風や紫外線の影響を受けやすい屋根は、外壁と比べても耐用年数が短い傾向にあります。

家の機能を保ち長く快適に暮らすために、定期的な屋根塗装は必要不可欠です。

屋根の塗装の種類によっても異なりますが、10年を目処に屋根塗料の塗り替えを考えましょう。

屋根塗装によって得られる効果や機能性

屋根塗装の様子

屋根の保護や景観維持のほかにも、塗装には必要な機能があります。

代表的な3つの塗料について、機能とともに解説します。

・遮熱塗料
・断熱塗料
・光触媒塗料

お住まいの環境により最適な塗料も異なるので、どの塗料を使用するかは業者と相談しながら決めるのがおすすめです。

遮熱塗料

夏など外気温の影響で室内が暑くなりやすい家に、遮熱塗料はおすすめです。

屋根の表面温度が高くなると、その熱は天井をとおりぬけて室内温度を上昇させます。

遮熱機能のある塗料を屋根に塗ると、室内温度が上昇する原因となる赤外線を反射して、屋根の表面からの温度上昇を抑制してくれるのです。

遮熱塗料のおかげで室内環境が快適になり、エアコンなど冷房機器の光熱費削減にもつながるといったメリットがあります。

断熱塗料

断熱塗料には熱が伝わりにくいという性質があります。

屋根からの熱が室内に伝わりにくくなるだけでなく、室内暖房の熱も外に逃げづらくなります。

夏と冬、どちらの季節も快適に過ごしやすいです。

光触媒塗料

光触媒塗料は塗料に含まれる成分が紫外線に反応することで、屋根に付着した汚れを分解してくれるという優れた機能を持っています。

雨が当たると汚れを洗い流してくれるので長期的にも汚れがつきにくく、メンテナンスの手間がかかりません。

耐用年数が長いことから塗り替えの回数が少なく、コストパフォーマンスにも優れています。

メンテナンスの回数や塗り替えの回数を少しでも少なくしたいという人におすすめの塗料です。

屋根塗装の費用相場

屋根塗装の費用相場は30坪ほどの住宅で60〜80万円程度です。

ただし上記以外にシーリング代などの諸経費が加わるうえ、現場周辺の環境や使用する塗料によっても前後します。

上記費用はあくまで目安として考えましょう。

次は、お得に屋根塗装を依頼する方法や、ご自身で屋根塗装を行うべきではない理由をご紹介します。

お得に屋根塗装を行う方法

屋根と同時に外壁も塗装することで、少しお得に業者へ依頼できます。

屋根塗装はもちろん外壁塗装でも足場の設置が必要です。

そのため外壁塗装と同じタイミングで屋根塗装を行うことで、足場の設置が1回で済むためその分お得になります。

ただし屋根塗装のみ行う場合と比較すると、「屋根+外壁」の塗装を依頼する場合の費用が高いです。

・屋根塗装のみ:60〜80万円
・外壁塗装のみ:70〜110万円
・屋根+外壁塗装:110〜160万円

外壁を塗装する必要がない場合や一回あたりの支払い費用を安くしたい人は、屋根塗装のみ依頼することをおすすめします。

DIYは避けるべき

屋根塗装の費用を抑えるためにDIYを実施するのはおすすめできません。

ホームセンターなどで販売されている塗料は購入しやすいですが、ムラなく塗るのは慣れない人には難しいものです。

塗りムラが発生すると塗料本来の性能が発揮できず、耐用年数も短くなりやすいです。

また屋根塗装は高所での作業となるため、慣れない屋根の上での作業は大きな怪我につながる危険性もあります。

屋根塗装は業者に依頼するのが確実です。

屋根塗装をしないと発生する不具合

「お金をかけたくないから、屋根塗装は先延ばしにしよう」といった自己判断は危険です。

必要な時期に屋根塗装を行わないと、屋根だけではなく家全体の寿命が短くなることにもつながります。

・屋根が反り上がる場合がある
・雨漏りが発生する可能性がある
・家の景観を損ねてしまう

屋根塗装を怠ると発生する可能性のある上記のリスクについて、詳細を見てみましょう。

屋根が反り上がる場合がある

屋根塗装を怠ると、屋根の塗膜が劣化したまま雨風や紫外線の影響を受けます。

それにより屋根材が傷んだり欠けたりといった不具合が発生し、屋根自体が水を含むようになります。

屋根が水を含むようになると気温差で反り上がる可能性もでてくるのです。

屋根が反り上がることで浮きやひび、割れなどに繋がり、想定外の屋根修理のコストや手間が発生する恐れがあります。

スレート屋根は反りが発生しやすく、日本瓦を採用している屋根はズレが発生しやすいので、不具合が発生していないかこまめにチェックしましょう。

雨漏りが発生する可能性がある

屋根の塗膜が劣化すると防水性が低下し、雨漏りの発生リスクにつながります。

防水性が低下すると屋根材が脆くなり破損する可能性が高まります。

屋根材の下には防水シートがありますが万能ではありません。

屋根材の劣化を放置すれば防水シートもやがて劣化し、防水機能が弱くなってしまうのです。

屋根材の劣化は雨漏りへと繋がり、雨漏りは家の構造を腐らせてしまうため、大きな修理が必要となります。

さらにシロアリは湿った木材を好むという習性があるので、雨漏りで湿気を含んだ構造はシロアリが繁殖しやすい環境となってしまいます。

屋根の塗装を行うことは、雨漏りを防ぐことはもちろん、シロアリの繁殖を防ぐ意味でも重要なのです。

家の景観を損ねてしまう

屋根塗装の必要性は、機能面に限ったことではありません。

家の景観を守るためにも、屋根塗装は重要な役割を果たします。

屋根塗装を行わず放置すると経年劣化による色褪せのほか、汚れ、苔(コケ)、カビが発生しやすくなります。

また北面の屋根表面は日が当たりにくいので湿った状態になりやすく、劣化が進みやすいです。

屋根は家の中から見えない場所ですが、外観として人の目に触れることも少なくありません。

景観悪化は治安にも影響を及ぼす危険性もあるので、適切な屋根塗装を行いましょう。

屋根塗料の機能性を知り後悔のない選択をしよう

本記事では屋根塗装の必要性や、おすすめの塗料を紹介しました。

屋根は普段から目にする機会が少ない場所なので、メンテナンスの手間が減らせる機能性の高い塗料や耐用年数が長い塗料を選ぶのがおすすめです。

劣化に気づきにくいうえに、気づいたときには予想以上に劣化が進んでいたというケースも少なくありません。

屋根塗装は新築後10年を目安に、適切なタイミングで行うことが大切です。

屋根に関する不具合が発生したらすぐに業者へ相談しましょう。


屋根の劣化を見逃すな!主な症状と補修方法、耐用年数を紹介

外壁は目視でチェックしていても、屋根の劣化状態まで確認したことがないという方は多いのではないでしょうか。

屋根は建物の中でも日光や風雨などによりダメージを受けやすい場所です。

屋根の劣化を早期発見したり、定期的なメンテナンスを実施したりすると、建物への深刻な被害を未然に防げます。

本記事では屋根の劣化症状や補修方法について説明していきます。

今までに一度も屋根の点検をしたことがない方や、メンテナンス方法を知りたい方はぜひご一読ください。

屋根の劣化症状5選

屋根には様々な劣化症状があり、それぞれの特徴を把握することが大切です。

5つの劣化症状を紹介します。

・色褪せの発生
・苔、藻、カビ、サビの発生
・ひび、割れ、欠けの発生
・ズレや反りによる隙間の発生
・雨漏りの発生

これらの劣化症状は一般的に補修が必要です。

1つずつ詳しく説明します。

色褪せの発生

屋根の劣化症状の1つに色褪せがあります。

スレートやセメントの屋根で発生しやすい色褪せは、劣化症状の中では初期段階といえます。

色褪せの発生原因は塗装の劣化です。

塗装は劣化すると雨水を吸収しやすくなるため、再塗装が必要になります。

軽い色褪せであればすぐに対応する必要はないので、経過観察でもまず問題はありません。

苔・藻・カビ・サビの発生

屋根の劣化症状には苔や藻、カビやサビの発生が挙げられます。

苔や藻、カビはスレート屋根に発生しやすく、サビはガルバリウム鋼板に発生しやすいのが特徴です。

屋根塗装は塗膜が劣化すると水分を含みやすくなり、苔や藻などの発生原因となります。

また日光が当たりにくい面は特に発生しやすいので注意が必要です。

苔や藻などは屋根材を腐食する可能性もあるので、発見したら高圧洗浄などで早めに除去しましょう。

ひび・割れ・欠けの発生

スレート屋根やセメント屋根で発生しやすいのがひびや割れ、欠けの症状です。

ひびは経年劣化により発生するケースが多いです。

他には屋根材が水分を含んで乾燥することで収縮・膨張を繰り返し、ひびや割れが発生するというケースもあります。

ひびや割れ、欠けがあれば塗装の前にコーキングでの補修が必要です。

放置すると雨水が浸入し屋根材の劣化や雨漏りに繋がるので、ひびや割れ、欠けを発見したら早めに対応しましょう。

ズレや反りによる隙間の発生

屋根はズレや反りにより隙間が発生するケースがあります。

日本瓦の屋根は地震や台風などでズレることがあり、反りはスレート屋根に多く発生する症状です。

ズレや反りの発生は隙間から雨水が浸入してしまい、屋根材の劣化や雨漏りに繋がります。

台風などの自然災害があった後は屋根の状態を確認してみてください。

雨漏りの発生

雨漏りは屋根の劣化症状の中でも深刻な症状の1つです。

屋根から雨漏りが発生すると内部にまで浸透する可能性があり、結果的に建物の寿命を縮めます。

また建物内部でカビの発生原因にもなり、健康被害に及ぶ危険もあります。

雨漏りの発生は屋根に入った亀裂や屋根材の隙間からの雨水浸入などが原因です。

雨漏りによる深刻な被害を防ぐためには、屋根の小さな劣化症状を見逃さないことが大切です。

屋根の劣化を補修する方法

屋根の劣化を放置すると深刻な症状に繋がりかねないので、適切なタイミングで補修を実施することが大切です。

屋根の補修にはいくつかの方法があります。

・屋根塗装による補修
・カバー工法による補修
・葺き替えによる補修

1つずつ詳しく説明します。

屋根塗装による補修

屋根の塗膜の劣化は再塗装すると補修できます。

屋根の塗装は劣化すると水分を含みやすくなりますが、再塗装を行うと再び防水性能が高まります。

屋根塗装にかかる費用は一般的な30坪程度の住宅で60〜80万円です。

屋根塗装は屋根材に問題がない場合だけ可能です。

屋根材自体が劣化している場合は塗装での補修だけでは不十分ですので、交換を検討してみてください。

カバー工法による補修

現状の屋根材をカバーする形で補修する方法がカバー工法です。

カバー工法は屋根材が劣化していて、塗装では補修できないケースで有効です。

カバー工法の費用相場は一般的に60〜150万円程度になります。

屋根塗装を行うよりも若干高くなりますが、葺き替えよりは安価です。

葺き替えによる補修

葺き替えとは屋根材を交換する作業のことで、屋根を新品にして新たに防水性能を高めます。

雨漏りが発生している時など、現状の屋根材が使用できない場合に有効です。

葺き替えの費用相場は新たに取り付ける屋根の素材により変化しますが、一般的に70〜240万円程度になります。

屋根の補修方法の中では最も高額ですが、交換後の耐用年数が長くなるというメリットもあります。

屋根の種類別耐用年数と特徴

屋根には様々な種類があり、それぞれ耐用年数や特徴が異なります。

・スレート
・ガルバリウム鋼板
・セメント
・日本瓦

これらの屋根材について詳しく説明します。

スレート

スレートは一般的な住宅に多く使用されている屋根材です。

スレート材の商品としては、「コロニアル」が普及しています。

スレート屋根は再塗装による補修が多いですが、ひび割れなどが多く発生している場合はカバー工法による補修も可能です。

また棟板金というスレート屋根の頂上にある金属の劣化にも気をつけましょう。

スレート屋根の耐用年数は20〜30年程度になります。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は金属の一種で、近年屋根材に多く使用されています。

以前の金属製の屋根といえばトタンでしたが、サビが発生しやすいという弱点がありました。

トタン屋根のデメリットを克服し、サビに強くなったのがガルバリウム鋼板です。

ガルバリウム鋼板の耐用年数は20〜40年程度です。

セメント

屋根材の中にはセメントを使用して作られているものもあります。

セメント屋根はセメントに川砂を混ぜて作っており、加工や施工が容易というメリットがあります。

またデメリットは衝撃により割れやすいという点で、経年劣化による塗装も必要です。

セメント屋根の耐用年数は25〜40年です。

日本瓦

日本瓦は粘土で作った瓦で古くから日本の住宅の屋根に使用されています。

強度が高くて割れにくいというのが、日本瓦の特徴です。

また断熱性にも優れ、夏は涼しく冬は暖かいという環境を実現できます。

日本瓦は塗装の必要もないため、メンテナンス性にも優れています。

日本瓦の耐用年数は50〜100年程度です。

屋根の劣化についてよくある質問

屋根の劣化についてよくある疑問点を紹介します。

今後屋根のメンテナンスを考えている方は参考にしてみてください。

屋根の劣化原因は?

屋根は日光による紫外線や風雨により劣化します。

また経年劣化によっても劣化が発生し、苔や藻、カビの発生原因になります。

屋根の劣化は建物全体の寿命にも影響するので、早めの対応を心がけましょう。

屋根の補修は自分でできる?

屋根の補修はDIYでも可能ですが、あまりおすすめできません。

高所での作業は専門業者でも危険が伴う作業です。

またDIYの技術力も未知数なため、適切な補修が行えるかの疑問も残ります。

補修方法としては、コーキングや防水テープの使用などがあります。

屋根補修の相場は?

屋根塗装は一般的な住宅で60〜80万円程度です。

屋根のカバー工法は60〜150万円程度、葺き替えは70〜240万円程度となります。

屋根の劣化症状を見極めて、適切な補修方法を見つけ出してみてください。

屋根の劣化状態を見極めて適切な補修を行おう

屋根は外壁と同じくらい建物を守るうえで大事な部分です。

普段は見る機会が少ないため、劣化を発見しにくい場所でもあります。

屋根には様々な劣化症状があり放置すると深刻な症状に繋がる可能性もあるため、適切な対応が必要です。

また屋根材も数種類あり、それぞれ発生しやすい劣化症状は異なります。

外壁の状態が気になり始めたら同時に屋根の点検も行うと、劣化の早期発見に繋がります。

屋根の劣化状態を正しく認識して適切な補修を行いましょう。


屋根塗装の色はどう選ぶ?プロが失敗しないポイントについて解説


「屋根塗装をしたいけど何色にしたらいいだろう?」
「汚れが目立ちにくく、できるだけ長い間美観を保てる色を知りたい」

屋根塗装を考えているけれど色選びで悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

本記事では屋根塗装の色選びでのポイントを紹介します。

屋根の色は外壁とのバランスや周囲との調和、メンテナンスにも影響するため失敗は避けたいものです。

多くの人に選ばれる人気の色やおすすめできない色についても解説しますので、屋根の塗装を検討中の方はぜひご一読ください。

屋根塗装の色選びで失敗しないためのポイント

屋根を塗装する際の色は、外観のバランスや景観との調和を考慮しながら慎重に選ぶ必要があります。

屋根塗装の色選びで失敗しないためのポイントは下記の4つです。

・外壁との相性を考慮する
・周囲の景観と調和するかイメージする
・汚れや色褪せなどに配慮する
・面積効果や屋外での見え方に注意する

色選びのポイントをおさえて満足のいく屋根の塗装工事を実施しましょう。

1つずつ解説します。

外壁との相性を考慮する

屋根塗装の色選びでは、外壁との相性を考慮することが大切です。

相性を考えずに外壁と屋根どちらも好きな色を選ぶと、バランスが悪くなってしまう可能性があります。

屋根の色で悩んだときは、外壁と屋根の色を同系色で合わせると失敗しにくいです。

外壁との相性で悩んだ場合は、カラーシミュレーションの活用もおすすめです。

ただし、カラーシミュレーションは実際の見え方とは異なる場合があるため、最終的には試し塗りなどで色を確かめるようにしましょう。

周囲の景観と調和するかイメージする

屋根の色が周囲の景観と調和するかどうかも、塗装する際に注意したいポイントです。

周囲の家や街並みと調和がとれない色を選択すると景観を損ねてしまいかねません。

奇抜な目立つ色はできるだけ避け、周囲と同じような馴染みやすい色を選択した方が無難です。

汚れや色褪せなどに配慮する

屋根を塗装する際の色選びでは、汚れや色褪せにも配慮するとメンテナンスの手間を最小限に抑えられます。

屋根は雨風や砂埃による汚れが付着するものです。

汚れが目立つ色を選択してしまうと外観が悪くなりやすいです。

たとえば白など明るい色は汚れが目立ちやすいため、メンテナンス性を考えるとあまりおすすめはできません。

赤や青など鮮やかな色は色褪せがしやすい色なので、次回の塗り替え時まで美観を維持したい方は避けることをおすすめします。

メンテナンス性を考慮して汚れや色褪せが目立ちにくい色を選択したい場合は、グレーやブラウンがおすすめです。

面積効果や屋外での見え方に注意する

屋根を塗装する際には、色の面積効果と日の当たり方による色の見え方に注意が必要です。

面積効果とは、同じ色でも塗り面積の大きさによって色が違って見える、目の錯覚のことです。

面積効果が原因でサンプルを見た時と実際に屋根に塗った時の色が違って見え、思っていた印象と違うと感じてしまう人もいます。

屋根は屋外で太陽に当たりやすい部分のため、日の当たり方で色が違って見える場合もあります。

このような失敗を防ぐには、気に入った色の1トーン明るい色と暗い色も候補に入れて、サンプルを用意してもらうと比較しやすいです。

サンプルはできるだけ大きなものを天気がいい日の屋外で見ると、面積効果による印象のズレを防止しやすくなります。

屋根の塗装でおすすめの色

屋根の塗料でおすすめの色は下記のとおりです。

・ブラック
・グレー
・ブラウン
・グリーン

上記の色がおすすめの理由や選ぶメリット、その色の特徴などを1つずつ解説します。

ブラック

ブラックの屋根はおしゃれで高級感ある仕上がりとなるため、多くの家で採用されています。

和風洋風問わず、色やデザインなど幅広く相性がいいことも人気の理由です。

ブラックの屋根は破風板や雨戸などの付帯塗装部分の色もブラックに合わせることで、さらに重厚感のある仕上がりとなります。

ただし黒は熱を吸収しやすいため、漆黒に近い屋根色は室内温度があがりやすくなります。

住宅の屋根材や形状、断熱性などを考慮したうえで採用を検討しましょう。

グレー

グレーの屋根は外壁との馴染みもよく機能面でも魅力的です。

グレーはブラックよりも明るいため熱を吸収しにくく、室内温度の上昇を抑えられます。

汚れや色褪せも目立ちにくいため、長期間美観を保ちやすい色です。

メンテナンスの手間を最小限に抑えたい場合はグレーの屋根が適しています。

ただしグレーを採用している家は多いため、個性を出したい場合は少し物足りなく感じてしまう色でもあります。

ブラウン

ブラウンの屋根は、落ち着きのある外観に仕上げたい方におすすめです。

ブラウンはさまざまな色やデザインとも相性がいいため、外壁だけではなく周囲の自然環境にも調和します。

またブラウンは色合いによって印象が大きく異なるため、ほどよく個性を出したい方にもおすすめです。

ダークブラウンなど暗めの茶色は、重厚感があり落ち着きのある印象を与えます。

一方で赤みの強いブラウンは、おしゃれで明るい印象の家に仕上がります。

グリーン

グリーンの屋根は自然が多い環境でも馴染みやすい色です。

グレーやブラウンよりも外壁との相性は難しくなりますが、上手く組み合わせるとおしゃれで個性的な仕上がりとなります。

グリーン屋根は、ホワイトやベージュなど明るい色の外壁と比較的相性がいいです。

グリーンはコケやカビなどの汚れが目立ちにくい色であるため、湿気の多い地域にもおすすめです。

モスグリーンのようなグレーがかったグリーンは砂埃なども目立ちにくいため、美観を保ちたい方に適しています。

屋根の塗装におすすめできない色

屋根塗装の色には、できれば避けたほうがいいような、おすすめできない色もあります。

おすすめできない色は下記のとおりです。

・赤や青などの原色
・ホワイト

おすすめできない色と理由も併せて、1つずつ解説します。

赤や青などの原色は色褪せしやすい

屋根塗装では、赤や青などの原色系の色はおすすめできません。

原色を採用する最大のデメリットは、色褪せが目立ちやすいことです。

屋根塗装が色褪せてしまうと、家全体が古びた印象になってしまいます。

原色の色を採用し美観を保ちたい場合は、数年ごとに塗り直しを行う必要がありメンテナンスが大変です。

また原色系の色は周囲の家や街並みとの調和が取りにくく、悪目立ちしてしまう恐れがあります。

原色の屋根は個性を出しやすいため魅力的な色ではありますが、採用するかは慎重に考えることをおすすめします。

ホワイトは汚れが目立ちやすい

屋根塗装ではホワイト系の色もあまりおすすめできません。

屋根は年中雨風や砂埃にさらされているため、とても汚れがつきやすい部分です。

ホワイトを採用すると汚れが悪目立ちしてしまい、外観が悪くなってしまいがちです。

一方でホワイトは遮熱効果が高いため、夏でも室内温度が上がりにくくなるメリットもあります。

汚れが目立ちにくく遮熱効果が高い屋根に仕上げたい場合は、ライトグレーなど明るい色の採用を考えてみましょう。

屋根塗装の色に関するよくある質問

屋根塗装の色に関するよくある疑問は下記のとおりです。

・屋根塗装を考えるタイミングはいつ?
・屋根塗装にはいくらぐらいかかる?
・カラーシミュレーションを使用する際の注意点は?

疑問を解決し、後悔のない屋根塗装の色選びを行いましょう。

屋根塗装を考えるタイミングはいつ?

屋根塗装は、5〜14年を目安に実施するのがおすすめです。

屋根の素材や塗料によって耐用年数が異なります。

塗料によっての耐用年数の目安は、下記のとおりです。

・シリコン塗料:4~9年
・フッ素塗料:6〜14年
・無機塗料:12〜14年

ただし屋根の塗り替えは見た目では判断しづらく、そもそも高所で確認しにくいため、専門家に見てもらうことをおすすめします。

屋根塗装にはいくらぐらいかかる?

約30坪ほどの住宅であれば、屋根塗装のみで60〜80万円が目安です。

タイミングが合えば、外壁塗装と屋根塗装を同時に行うと足場設置が1回で済むため、別々に依頼するよりもお得に施工できます。

ただし塗装面積や塗装部分の形状、住宅周辺の環境などによっては費用が目安よりも高額になる場合もあります。

詳しい費用を知りたい場合は業者に見積もりを依頼しましょう。

カラーシミュレーションを使用する際の注意点は?

カラーシミュレーションは実際の色とは見え方が異なる点に注意が必要です。

外壁の質感や日の当たり方までカラーシミュレーションでは再現できないため、実際の色とは見え方が違ってしまいます。

カラーシミュレーションを活用する場合でも、最終的にはサンプルや試し塗りなどで色を確かめることをおすすめします。

屋根塗装の色選びで悩んだらプロに相談がおすすめ

今回は屋根塗装の色について解説しました。

屋根塗装の色は頻繁に塗り替えるものではないため、自分が気に入った色を選択することが大切です。

しかし家全体のバランスや周囲との調和、メンテナンス性などを総合的に考慮しながら色を選ばないと後々後悔してしまう可能性があります。

そのため屋根塗装は、イメージ通りの仕上がりとなるよう、慎重に色選びを行う必要があります。

似たような色でも塗料によって特徴が異なる場合も多いため、色選びで悩んだ際には業者に相談するのがおすすめです。


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