外壁のひび割れ(クラック)する原因は?補修が必要な場合と補修費用を解説
更新日: 公開日:

外壁のひび割れを発見すると「どうしてひび割れが起こるのだろう?」「ひび割れを放っておいて大丈夫?」と疑問を持ったり不安に感じたりするでしょう。
ひびが入る原因は多岐にわたるため、はっきりとわからない場合もあります。
今すぐ修理が必要かどうかは、ひび割れの程度で判断が可能です。
本記事では、ひび割れの原因や早急に補修が必要な状態について解説します。
具体的な補修方法と費用も紹介するため、外壁のひび割れに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
目次
外壁のひび割れ(クラック)の原因

外壁のひび割れは「クラック」とも呼ばれています。
ひび割れ(クラック)の原因はおもに以下の4つです。
・経年劣化
・外壁の施工不良
・地震などによる揺れ
・住宅の構造上の問題
順に紹介します。
経年劣化
経年劣化とは、築年数の経過とともに外壁の性能が低下したり傷んだりすることです。
外壁が劣化する過程のひとつとして、ひび割れが生じます。
とくに外壁は日常的に紫外線や雨風にさらされているため、経年劣化は避けられません。
メンテナンスのタイミングを逃さないことが大切です。
外壁の施工不良
外壁を仕上げる際の施工不良もひび割れの原因です。
たとえば、モルタルを一度で塗らずに乾いてから塗り足したり、相性の悪い素材を一緒に使ったりするとひびが入りやすいです。
また、塗装の仕方が雑であった場合にもひび割れの原因になることがあります。
乾燥が不十分なまま次の工程に進んだり、外壁材と塗料の相性が悪かったりすることでひびが入ってしまうことがあります。
外壁にひび割れを見つけたら、正しい知識を持つ塗装業者に修理を依頼しましょう。
地震などによる揺れ
外壁のひび割れの原因には、地震の揺れもあります。
地震以外にも、大型トラック・電車などの通過による揺れがきっかけでひび割れることもあります。
地震などによる揺れが原因のひび割れは、外壁材や下地にもひびが入っている可能性が高いため早めの対処が必要です。
住宅の構造上の問題
住宅の構造に問題があり、外壁にひびが入ることもあります。
建設当初から地盤や基礎・柱や梁といった主要構造部に問題があると、外壁にひび割れが生じる場合があります。
構造上に問題があると判断された場合には、早急に施工会社に相談しましょう。
外壁のひび割れ(クラック)の放置が危険な理由

外壁のひび割れを放置すると以下のリスクがあります。
・住宅の耐久性が低下する
・カビが発生して体に悪影響を与える
・雨漏りが発生する
順に詳しく見ていきましょう。
住宅の耐久性が低下する
はじめはわずかなひび割れでも対処せずにいると、住宅そのものの耐久性が低下するため注意が必要です。
ひび割れた部分から雨水が外壁内部に浸入すると、外壁材が剥がれ落ちたり下地が腐食したりして住宅の耐久性が低下します。
また、湿気の高い環境を好むシロアリが生息し、基礎や柱などが食べられて耐震性が損なわれる危険性もあります。
カビが発生して体に悪影響を与える
外壁のひび割れた個所から浸入した雨水によって、外壁にカビが生えやすくなります。
下地や断熱材まで雨水が到達すると、室内にもカビが生えることがあり、体にも悪影響があるため注意が必要です。
雨漏りが発生する
外壁のひび割れが原因で雨漏りすることもあります。
雨漏りすると下地や内装の原状回復も行わなければいけなくなり、より大がかりな修理が必要です。
外壁や天井にシミがあるときは、ひび割れから雨漏りしている恐れがあるため気をつけて見てみましょう。
外壁のひび割れ(クラック)の種類

外壁のひび割れの種類はおもに以下の5つです。
・構造クラック
・開口クラック
・ヘアークラック
・乾燥クラック
・縁切れクラック
ひび割れの種類によって緊急性が異なり、幅0.3mm未満のひび割れは比較的緊急性が低いと言われています。
幅0.3mm以上のひび割れは緊急性が高く、早急な補修が必要です。
構造クラック
構造クラックは幅0.3mm以上、深さ5mm以上の危険度の高いひび割れを指します。
地震などの揺れや住宅の構造上の問題が原因になっていることが多いです。
構造クラックの場合、内側からの重度なひび割れに進展していることが考えられます。
早急な対応が求められる状態です。
開口クラック
開口クラックは、窓やドアの開閉により外壁に負担がかかることで生じたひび割れです。
窓やドアの開口部の端から斜めに亀裂が入っているケースが多く、ひび割れの範囲や幅が大きくなりやすいです。
窓やドアの開口部分は雨水の通り道になりやすく、ひびが入っていると大量の水が住宅に浸入しやすくなるため、早めに修理しましょう。
ヘアークラック
ヘアークラックは幅0.3mm未満のひび割れです。
その名の通り髪の毛ほど細いひびのため、耐久性への影響はほぼありません。
ヘアークラックは経年劣化がおもな原因です。
ただし塗装から数か月から1年以内にヘアークラックが生じている場合は、施工時のミスが疑われます。
乾燥クラック
乾燥クラックは至近距離で見ないと気がつかないほどのわずかなひび割れであり緊急性は低いです。
モルタル外壁の塗装後に水分が蒸発して収縮したり、雨水による湿気と乾燥を繰り返したりすることでひびが入ります。
縁切れクラック
縁切れクラックはおもにモルタルの外壁で起きるひび割れです。
モルタルを使用して塗装している際に作業が中断されたり、後日補修が発生したりすると塗装部分の境目でひび割れが生じます。
縁切れクラックは症状が悪化しやすいひび割れです。
ひび割れを見つけた段階で早めに修理しましょう。
外壁のひび割れ(クラック)の補修方法と費用

外壁のひび割れを補修する方法は以下のとおりです。
・塗装
・シール充填工法
・カットシーリング充填工法
・樹脂注入工法
順に見ていきましょう。
塗装
ヘアークラックなど軽微なひび割れは塗装で対応できます。
約30坪ほどの住宅の外壁塗装にかかる費用は、70〜110万円が相場です。
費用を安くしたい場合には、外壁と一緒に屋根も塗装することをおすすめします。
塗装1回分の金額だけを見れば外壁と屋根を別日に行う方が安くなりますが、同時に行うことで足場代1回分を節約できるためトータルの金額で見たときにお得です。
外壁にひび割れが見られるということは、屋根も同じように劣化している可能性が高いため、検討をおすすめします。
シール充填工法
シール充填工法も、ヘアークラックなどの程度の小さいひび割れの補修でよく採用されます。
シール充填工法は、防水性や気密性を高められるシーリング材を用いて補修する方法です。
ひび割れ部分にシーリング材を充填して平らにならし、補修跡が目立たないように塗装します。
シール充填工法の費用は320~900円/平方メートルが相場です。
カットシーリング充填工法
カットシーリング充填工法は、構造クラックを補修するときに使われることが多いです。
ひび割れ部分をU字やY字に取り除いてからプライマー(下地材)を塗布し、シーリング材を充填します。
補修費用は1,500~4,900円/平方メートルです。
樹脂注入工法
樹脂注入方法も構造クラックの修繕に用いられます。
ひびの入った部分に特殊な機械をセットして、低圧で時間をかけながらエポキシ樹脂を注入する補修方法です。
ひび割れの内部まで隈なく樹脂を充填できます。
補修費用は1~2万円/平方メートルが目安です。
外壁のひび割れ(クラック)に保証や火災保険は適用されるか

外壁材・塗装の施工や建物自体の構造上に問題があれば、施工業者や売主の責任となり無償で補修してもらえる可能性があります。
基本的に、外壁のひび割れには火災保険は適用不可です。
ただし、地震の揺れが原因の場合は地震保険で修理できる可能性があります。
しかしながら、ひび割れの原因特定は難しく、地震が原因ではなく経年劣化とみなされることも多いです。
地震発生から期間が空くと保険が適用されないことがあります。
加入している保険の補償内容によっても変わってくるため、契約内容を確認しましょう。
外壁のひび割れ(クラック)の補修は自分で対応しないほうがよい

外壁のひび割れを自分で補修するのはおすすめできません。
慣れない補修作業は素人ではうまく対処できず、ひび割れが悪化させることがあります。
結果的により悪化した状態で業者に依頼することになり、費用がかさみかねません。
また、高所での作業は危険です。
慣れない作業でケガを負ってしまうこともあるため、専門業者に点検してもらい適切に補修してもらいましょう。
外壁のひび割れ(クラック)を発見したら補修を検討しよう

外壁のひび割れの原因は経年劣化・施工不良・地震の揺れなどが考えられます。
とくに幅が0.3mm以上のひび割れの場合は、耐久性に悪影響を及ぼす可能性が高いです。
処置を怠ると雨水が浸入し、下地の腐食・シロアリ被害・カビ・雨漏りなどにつながりかねません。
幅が0.3mm未満のひび割れでも徐々に症状が悪化していくケースもあります。
外壁のひび割れを見つけたら、耐久性が損なわれる前に補修を検討しましょう。

マナカリフォーム株式会社
代表取締役 間中明世
保有資格:
足場作業主任者・石綿作業主任者・石綿含有建材調査者・アステックペイント技術研修会 修了
業界歴・経歴:
塗装工事に従事し13年以上。1,000棟以上の塗装工事に携わり独立後は千葉市/四街道市で674棟以上の塗装工事を実施
出身地:
千葉県千葉市稲毛区
私は8年間、下請けの現場作業員として勤務していました。
仕事自体は好きでしたが、元請けの仕事のやり方で何度か嫌な思いをした経験があります。例えば本来正面の1面だけでよい足場を、4面にかけて不要な費用を発生させるなどです。その他にもお客様への向き合い方で大小さまざま、疑問に感じることがありました。ただ元請け先との関係から何も言い出せない、そんな現状に悩み続ける毎日を過ごしておりました。
「もっと誠実にお客様と向き合いたい」「工事で失敗する方を減らしたい」
という想いが日に日に強くなり、マナカリフォーム株式会社を立ち上げるに至りました。
創業時の想いと「常に誠実・正直」を信念に、お客様を裏切らない仕事をお約束します。

お気軽にご相談・
お問い合わせください!




専門スタッフが、親身にお話を伺います!