「外壁塗装は必要ない」は本当か。塗装しないリスクや費用について解説

「外壁塗装は必要ない」は本当か。塗装しないリスクや費用について解説

外壁塗装は必要ないという言葉をインターネットなどで聞いたことがあるものの、本当に塗装は必要が無いのか疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

塗装の必要がない外壁材が存在するのも事実です。

しかし日本の住宅に使用されている外壁材の大半は、適切なタイミングで塗装を行う必要があります。

本記事では、塗装が必要な外壁や、外壁塗装を行うタイミングの見極め方を紹介します。

外壁塗装をしないことで生じるリスクについても解説するため、ぜひ参考にしてください。

外壁塗装が必要ないかどうかは外壁材で決まる

外壁塗装が半永久的に必要ないかどうかは、外壁材で決まります。

外壁塗装が必要ない外壁材は、レンガ・タイル・樹脂系サイディングです。

レンガやタイルは耐久性が高く塗装は必要ありませんが、タイルの目地補修や部分張り替えなどのメンテナンスは必要です。

また樹脂系サイディングは耐水性が高いことから塗装が不要ですが、日本ではほとんど普及していません。

2024年3月版「住宅用建材使用状況調査」の概要によると、2022年8月以降から2023年調査時点までに建てられた住宅の外壁の約80%が窯業サイディング、6.8%がモルタルという結果が出ています。

この調査によれば、約90%の住宅で塗装が必要ということになります。

使用されている外壁材が不明な場合には、専門業者に相談してください。

参照:一般社団法人 日本サッシ協会「2024年3月版『住宅用建材使用状況調査』の概要」

外壁塗装に使用される塗料の耐用年数

外壁塗装に使用される塗料と、それぞれの耐用年数は以下のとおりです。

・ウレタン塗料:5〜10年
・シリコン塗料:7〜15年
・フッ素塗料:12〜20年
・無機塗料:18〜20年

上記以外に、シーリング費用や付帯塗装、消費税、諸経費がかかります。

耐用年数は土地の気候や環境によっても異なるため、あくまで目安と考えてください。

外壁材ごとの耐用年数とメンテナンスのタイミング

使われている外壁材によっても、耐用年数や塗装メンテナンスのタイミングは異なります。

塗装が必要な外壁材は以下のとおりです。

・金属系サイディング
・窯業系サイディング
・木質サイディング
・ALCパネル
・モルタル
・木材

それぞれの特徴と耐用年数、メンテナンスのタイミングをご紹介します。

金属系サイディング

金属系サイディングは、金属の板の裏に断熱材が貼られた外壁材です。

軽量で高い断熱機能があり、強度が高く割れにくいのが特徴です。

金属系サイディングの耐用年数は15~40年で、塗装などのメンテナンスは10~15年ごとに行います。

窯業系サイディング

窯業系サイディングは、セメントに繊維質原料を混ぜ、板状にした外壁材です。

耐火性に優れデザインの選択肢が多いことから、高い人気があります。

窯業系サイディングの耐用年数は20~40年で、7~10年ごとに塗装が必要です。

木質サイディング

木質サイディングは、木材の表面に耐久性および防火性を高める加工を施した外壁材です。

断熱性も高く、木の質感や温もりを好む方に選ばれています。

木質サイディングの耐用年数は15~40年、8~12年ごとに塗装が必要です。

ALCパネル

ALCパネルは、セメントや石灰、アルミ粉末などでできたパネル素材の外壁材です。

耐火性・耐久性が高く、耐用年数が60年以上と非常に長いのが特徴です。

ただし定期的なメンテナンスは不可欠であり、10~15年ごとに塗装を行う必要があります。

モルタル

モルタルはセメントに砂・水を混ぜた素材です。

耐久性と耐火性に優れています。

耐用年数は比較的長く、30~50年です。

塗装メンテナンスは10~15年ごとに必要です。

木材

木材を張った外壁は、木の自然な風合いで外観に個性を出せるのが魅力です。

経年劣化も味わいとして楽しめます。

木材は調湿性・断熱性が高いものの、定期的にメンテナンスをしないと傷みやすくなります。

耐用年数は最低でも20年程度、劣化状況に合わせて3~10年ごとにメンテナンスが必要です。

外壁塗装をしないことで生じるリスク

外壁塗装しないことで生じるリスクを4つ紹介します。

・外壁材が劣化して美観が損なわれる
・将来的に修繕コストが高くなる可能性が高い
・住宅の寿命が短くなる
・資産価値が低下する

以下で詳しく解説します。

外壁材が劣化して美観が損なわれる

塗装が必要な外壁にもかかわらず放置していると、外壁材が長持ちしないだけでなく、汚れや色褪せなどにより住宅の美観が損なわれます。

外観は外壁によって大きく印象が左右されるため、外壁が劣化していると実際よりも築古な印象を与えてしまいます。

美しい外観を保つためにも、定期的な塗装は欠かせません。

将来的に修繕コストが高くなる可能性が高い

塗装しなかったことで劣化が進んでしまい、外壁材の張り替えや雨漏りの修理が必要になるケースがあります。

とくに雨漏りは、気がついたときには外壁内部で被害が拡大していて、大規模な修理になることがあるので注意が必要です。

適切なタイミングで外壁塗装を行い雨漏りや躯体の劣化を未然に防ぐことで、住宅のメンテナンスコストを抑えることが可能です。

住宅の寿命が短くなる

外壁塗装を行わないでいると、外壁の劣化だけでなく住宅そのものの寿命を縮めてしまいます。

外壁の防水機能が失われ、ひび割れから外壁内部まで雨水が浸入すると、木材が腐ったりシロアリの被害に遭ったりして住宅の耐久性が損なわれます。

耐震性も低下し、地震の揺れに耐えられなくなることもあるため注意が必要です。

資産価値が低下する

美観が損なわれ耐久性も低下した住宅は、資産価値が低くなります。

将来的に売却する場合、不利になってしまうことが考えられます。

また、資産価値が高い住宅を相続させたいと考える方にとっても、定期的な外壁塗装は欠かせないメンテナンスです。

外壁塗装を検討すべき劣化状況

外壁材ごとのメンテナンス周期に加え、劣化状況も考慮して塗装時期を検討しましょう。

以下の劣化が見られるときは、外壁塗装を検討する時期です。

・塗膜の剥がれやひび割れ
・色褪せやチョーキング
・サビ
・コケや藻

チョーキングとは、外壁を触ったときに白い粉のようなものが手に付く現象のことです。

塗料が経年劣化したことを意味するため、塗装を検討しましょう。

外壁塗装の費用相場

外壁塗装の費用相場は、約30坪ほどの住宅で外壁のみ塗装する場合70〜110万円(※足場代・養生・高圧洗浄・下地処理を含む)です。

使用する塗料によっても単価が異なります。

・ウレタン塗料:平米単価1,400~2,500円
・シリコン塗料:平米単価2,300~3,500円
・フッ素塗料:平米単価3,500~4,800円
・無機塗料:平米単価3,500~5,500円

耐用年数が長いほど単価が高くなる傾向があります。

外壁塗装の費用を抑えられる可能性がある方法

外壁塗装の費用を抑えられる可能性がある方法を3つ紹介します。

・塗料の色はグレーやベージュを選ぶ
・耐久性の高い塗料を選ぶ
・補助金、助成金を利用する

費用が心配で外壁塗装をためらっている方は参考にしてください。

塗料の色はグレーやベージュを選ぶ

グレーやベージュといった中間色は、白や黒などの原色と比べて汚れが目立ちにくいです。

外観が綺麗な状態が比較的長く続くため、頻繁に塗装する必要がなくなり費用を抑えられる可能性があります。

耐久性の高い塗料を選ぶ

耐久性の高い塗料を使用するのも、外壁塗装の費用を抑えるコツです。

耐久性の高い塗料は単価が高いですが、その分長持ちするため塗装頻度を減らせます。

長期的に考えるとコストを削減できる可能性があるため、目先の費用にとらわれずに塗料を選ぶことが大切です。

補助金・助成金を利用する

自治体によっては外壁塗装に補助金や助成金がでるところもあります。

遮熱塗料を使用するなど、エコにつながる外壁塗装に補助金や助成金が下りる傾向があります。

補助金や助成金制度を使用するためにはさまざまな条件があるため、自治体の窓口で詳細を確認するのがおすすめです。

「外壁塗装は必要ない」を鵜呑みにするのは危険。適切な時期にメンテナンスしよう

「外壁塗装は必要ない」という言葉だけを鵜呑みにするのは危険です。

実際にはほとんどの住宅で定期的な塗装が必要であり、放置すれば修繕費や住宅の寿命にも大きく影響します。

外壁材や劣化状況を正しく見極め適切なタイミングでメンテナンスすることで、無駄な出費を防ぎつつ大切な住まいを長持ちさせられます。

外壁塗装をするか迷った場合には、住宅の状況を正しく把握するためにも専門業者に相談するのがおすすめです。

監修者プロフィール
間中明世

マナカリフォーム株式会社
代表取締役 間中明世

保有資格:

足場作業主任者・石綿作業主任者・石綿含有建材調査者・アステックペイント技術研修会 修了

業界歴・経歴:

塗装工事に従事し13年以上。1,000棟以上の塗装工事に携わり独立後は千葉市/四街道市で674棟以上の塗装工事を実施

出身地:

千葉県千葉市稲毛区

私は8年間、下請けの現場作業員として勤務していました。
仕事自体は好きでしたが、元請けの仕事のやり方で何度か嫌な思いをした経験があります。例えば本来正面の1面だけでよい足場を、4面にかけて不要な費用を発生させるなどです。その他にもお客様への向き合い方で大小さまざま、疑問に感じることがありました。ただ元請け先との関係から何も言い出せない、そんな現状に悩み続ける毎日を過ごしておりました。
「もっと誠実にお客様と向き合いたい」「工事で失敗する方を減らしたい」
という想いが日に日に強くなり、マナカリフォーム株式会社を立ち上げるに至りました。
創業時の想いと「常に誠実・正直」を信念に、お客様を裏切らない仕事をお約束します。

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