トタン屋根の塗装や修理方法は?特徴やメリット・デメリットを解説

トタン屋根の塗装や修理方法は?特徴やメリット・デメリットを解説

「トタン屋根」や「トタン板」について、聞いたことはあってもどのようなものなのかはっきり説明できない、という方は多いのではないでしょうか。

近年はトタン屋根を設置している建物も減ってきましたが、自宅だけでなく倉庫に使っている建物がトタン屋根など、まだまだ活躍しているところもあります。

「トタン屋根が古ぼけて見えるのでメンテナンスしたい」

このように思っても、なにをどうすべきか、張り替えが必要なのかわからなくてお困りではありませんか?

本記事では、トタン屋根とは何か、トタン屋根のメリットやデメリット、メンテナンス方法について解説します。

トタン屋根の特徴

トタン屋根の「トタン」とは、薄い鉄板に亜鉛メッキを施した板のことです。

トタン屋根は、このトタン板を屋根材として使用して作られた金属屋根のことです。

住宅のほかにも、倉庫や工場などでも使われています。

安くて加工がしやすいトタン板は、過去には全国で多くの住宅に使われるほど人気の資材でした。

トタン屋根の種類

一般的に「トタン屋根」といえば、波型の板を屋根として設置したものを思い浮かべる方もいるかもしれません。

実は、トタン屋根には次の3つの種類があります。

・波型トタン
・瓦棒(かわらぼう)葺きトタン
・折板トタン

順に解説します。

波型トタン

波型トタンは、波型に加工されたトタン板を使用した屋根のことです。

一般的な「トタン屋根」といえば、波型トタンのイメージが定着しています。

波型に加工されたのは、薄い鉄板であるトタン板を波形にすることで強度を補うのが目的です。

瓦棒(かわらぼう)葺きトタン

瓦棒葺きとは、屋根の傾斜方向に木材を打ちつけて、その上に屋根材を張り付けていく工法です。

このとき使用する木材は「瓦棒」と呼ばれています。

主にトタンのような金属の屋根材を使用する際に用いられる工法で、屋根の下る向きに沿って等間隔に線が入っているように見えるのが特徴です。

雨漏りに強いので、瓦屋根やスレートの屋根よりも勾配が緩やかにできるメリットがあります。

折板トタン

折板(せっぱん)トタンとは、住宅よりも主に工場や倉庫、体育館などの大型の建築物に用いられることが多いトタン屋根です。

波型トタンよりも大きく鉄板を折り曲げて作られており、屋根の傾き方向に継ぎ目がないので屋根1枚がかなり長い建物にも使えます。

瓦棒葺きのトタン屋根よりもさらに勾配のない、平らな屋根に使われるのも特徴です。

トタン屋根のメリット

トタン屋根がこれだけ広く普及した理由には、以下のメリットがあるからです。

・費用が安い
・軽くて耐震性に優れる
・傾きの緩い屋根にも使える

ひとつずつ解説します。

費用が安い

トタン屋根のメリットの一つ目に、材料費が安いことが挙げられます。

トタンは金属屋根のなかだけでなく、屋根材全体から見ても材料費が安いのが特徴です。

トタン屋根が広く普及した背景には、材料費が安いため修理や張り直しの費用も抑えられることが理由のひとつとしてあります。

軽くて耐震性に優れる

トタン板は、薄い一枚の金属板のため軽量です。

そのため、家の構造を選ばず利用できるというメリットもあります。

屋根が軽ければ建物全体の重量が軽くなり、耐震性も高くなります。

傾きの緩い屋根にも使える

トタンは、ほとんど勾配のない屋根にも利用できます。

屋根には最低勾配が決められていて、それを下回ると雨漏りしたり屋根の劣化を早めたりします。

スレート屋根や瓦屋根にはある程度の勾配が必要ですが、トタン屋根はかなり緩い勾配でも利用できるのもメリットです。

トタン屋根のデメリット

トタン屋根にはさまざまなメリットがありますが、近年施工される機会が減りつつあるのも事実です。

なぜトタン屋根が減っているのかを知るために、下記3つのデメリットを紹介します。

・雨音が響きやすい
・サビが発生しやすい
・断熱性が低い

順に解説します。

雨音が響きやすい

トタン板は薄い金属でできているため、雨が降ると雨音が響くことがあります。

トタン板に遮音性はほぼないので室内まで雨音が響きやすく、とくに夜間はかなり気になるかもしれません。

サビが発生しやすい

トタンは表面が亜鉛でメッキ加工されているものの、ほかの資材に比べて錆びやすいです。

内部の鉄よりも先に亜鉛が溶け出すようになっていますが、亜鉛メッキが溶けると鉄部分が露出して、そこからサビが発生しやすくなります。

トタン屋根が錆びると穴があいて雨漏りが発生することがあるので、修理が必要です。

断熱性が低い

トタンのような金属屋根は、太陽光の熱で非常に熱くなりやすいです。

屋根が熱くなると、その熱が室内にも伝わって暑くなってしまいます。

トタン屋根は、薄い金属なので断熱性はほとんどないため、夏場は室内も暑くなりやすいのが欠点です。

トタンにかわる屋根材「ガルバリウム鋼板」とは

安くても遮音性や耐熱性が低いデメリットがあったトタンは、近年使われることが減ってきています。

代わって増えてきたのが、同じ金属の屋根材である「ガルバリウム鋼板」です。

ガルバリウム鋼板は、安くて軽量というトタンと同じメリットがありながら、錆びにくく、しかも耐用年数が長いという屋根材です。

トタン屋根のメンテナンス方法

トタン屋根は、古くなるとサビが発生したり、サビから穴があいて雨漏りしたりするリスクがあります。

古くなったトタン屋根をメンテナンスする方法は、次のとおりです。

・塗装
・部分修理
・カバー工法
・葺き替え

一つずつ解説します。

塗装

トタン屋根の塗装は、色褪せて古ぼけて見える美観を回復させるための作業で、表面を塗り替えるものです。

穴あきや雨漏りなどのトラブルが発生する前ならば、塗装で大丈夫です。

部分修理

コーキングや一部の塗装など、トタン屋根を部分的に修理することもできます。

コーキングとは「穴埋め」のことです。

コーキング材と呼ばれる充填物をひび割れや穴などの隙間に入れて、穴を塞ぎます。

コーキングは「シーリング」とも呼ばれることもありますが、意味は同じです。

またコーキング(シーリング)に限らず、部分修理では一部の破損したり剥がれたりした箇所を補修する場合もあります。

カバー工法

カバー工法とは、今あるトタン屋根の上に新しい屋根材を張る作業です。

屋根を外して新しく張り替える「葺き替え」に比べると費用が安くすみますが、屋根材の下地や内部のトラブルが見逃されてしまうリスクがあります。

葺き替え

葺き替えは、今あるトタン屋根と下地を外して新しいものに交換する作業です。

トタン屋根に穴があいた場合や、触るとぼろぼろ崩れるほどのサビがある場合は葺き替えを検討しましょう。

トタン屋根にトラブルがなくても、下地のルーフィングと呼ばれる防水シートの寿命は25〜30年なので、ルーフィングの寿命がきた段階でトタン屋根ごと葺き替えるのがおすすめです。

屋根のトタンに関してよくある質問

トタン屋根についてのよくある質問をまとめました。

・トタン屋根の塗装はDIYで可能?
・トタン屋根の修理を考えるべきタイミングは?
・トタン屋根修理はどのような業者に依頼すべき?

順に回答します。

トタン屋根の塗装はDIYで可能?

トタン屋根の塗装をDIYで行うのはおすすめできません。

屋根の塗装は、高所作業のため危険が伴います。

屋根に登った際に、屋根材を破損させてしまい新たな不具合につながる恐れもあります。

穴あきや劣化した下地の修理などは、難しい作業なのでDIYで行わず業者に依頼するのがおすすめです。

トタン屋根の修理を考えるべきタイミングは?

トタン屋根の耐用年数は10~20年ほどが目安となります。

耐用年数を迎えた(超えた)トタン屋根は、修理や新しい屋根材への葺き替えを考えてみましょう。

耐用年数に満たない場合でも、雨漏りや破損などの不具合が確認できる場合は業者に相談しましょう。

トタン屋根修理はどのような業者に依頼すべき?

屋根の点検や修理は、なかなか自分で行うのは難しい箇所なので、信頼できる業者に依頼しましょう。

おすすめの業者の選び方は次のとおりです。

・現地調査がきちんと行われているか

・見積書の内容が具体的か

・工事に保証がついているか

優良業者は、遠くから眺めて終わらずに屋根を直接見て診断してくれます。

見積書の内容も具体的で、使う資材や塗料の内容もきちんと記載しています。

また、工事に保証がついているか、どこまで保証してくれるのか確認しましょう。

トタン屋根の長持ちさせるメンテナンスは業者に依頼しよう

トタンとは、薄い鉄板に亜鉛メッキを施した板のことで、費用が安く軽いことから日本でも長い間広く普及していた屋根材です。

ただしトタン屋根のデメリットである断熱性やサビの発生しやすさから、近年は使われることが少なくなっています。

住宅以外の倉庫や工場などの建物にも多く使われているため、修理が必要なケースもあるでしょう。

トタン屋根の寿命は、10〜20年と言われています。

寿命を迎えたトタン屋根はサビが発生して穴が空き、雨漏りのリスクがあります。

業者に点検を依頼して、必要ならば修理や葺き替えなどで対処するようにしましょう。

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