マンションの外壁修繕は何年ごとに行う?種類ごとの費用相場も解説

マンションの外壁修繕は何年ごとに行う?種類ごとの費用相場も解説

マンションの外壁修繕は、安全性および耐久性の維持や美観を保つためにも大切です。

しかし外壁修繕は大がかりな工事であり費用も高額のため、メンテナンスの時期に悩むマンションオーナーも多いかもしれません。

外壁の修繕を検討すべき時期や費用を正しく理解することで、不安なく工事を進められます。

そこで本記事では、外壁修繕が必要なタイミングや工事内容ごとの費用相場を解説します。

マンションの外壁修繕時に起こりやすいトラブルや対応策も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

マンションの外壁を修繕する目的と重要性

マンションの外壁修繕は、耐久性および安全性の維持と美観向上のために重要です。

外壁は雨風や紫外線の影響を受けやすく、築年数の経過とともに劣化していきます。

外壁にひび割れや塗装剥がれが生じていると、雨水が外壁内部に浸入し耐久性を低下させてしまいます。

さらに劣化を放置すると、外壁材が剥がれ落ち歩行者にぶつかる危険性も生じかねません。

また、外壁はマンションの顔であるため劣化により塗装が色褪せたり剥がれたりしていると印象を損ねてしまいます。

定期的に外壁を修繕し新築時のような美観を取り戻すことは、マンションの資産価値を向上させることにもつながります。

マンションの外壁修繕を考えるべき年数

外壁修繕を考えるべき年数は12~15年が一般的です。

国土交通省は「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」において、大規模修繕の実施時期は約7割のマンションが12~15年周期であると発表しています。

しかし、外壁塗装に使用された塗料や劣化状況によっては時期を早めて修繕する必要があります。

外壁塗装の塗料ごとの耐用年数

外壁塗装に使用する塗料によって、耐用年数は異なります。

塗料ごとの耐用年数は以下のとおりです。

・シリコン塗料:7〜15年
・フッ素塗料:12〜20年
・無機塗料:18〜20年

使用した塗料の種類によっては、一般的な修繕時期よりも早く塗り替え時期が来るため注意が必要です。

マンションの外壁に使用された塗料を確認しておきましょう。

マンションで行う外壁修繕の種類と費用相場

マンションで行う外壁修繕の種類は主に次の4つです。

・コンクリートのひび割れ補修
・タイルの張り替えや補修
・シーリングの補修
・外壁の塗り直し

それぞれの修繕方法と費用相場を確認しましょう。

コンクリートのひび割れ補修

コンクリートのひび割れには以下の2種類の補修方法があります。

・エポキシ樹脂やアクリル樹脂をひび割れている箇所に注入する方法
・ひび割れた部分をV字にカットして補修材を充填する方法

ひび割れの補修費用は、1平方メートル当たり1,000~6,000円程度です。

重度なひび割れでは補修材を充填させる方法が採用され、樹脂を注入する方法よりも高額になる傾向があります。

タイルの張り替えや補修

タイルの劣化が激しいときは、既存のタイルを剥がし新しいものに張り替えます。

劣化が軽度である場合は、浮いているタイルを接着剤とアンカーピンで補修します。

外壁タイルの張り替え費用は、1枚当たり約500円です。

浮き補修の場合は、1箇所500~900円程度が一般的です。

タイルの劣化は剥落事故に直結する状況のため、修理業者のアドバイスに従い修理方法を決定しましょう。

シーリングの補修

シーリングの補修方法には、打ち替えと打ち増しの2種類があります。

打ち替えは劣化したシーリングの除去後に新しく充填する方法です。

打ち増しは既存のシーリングの上に重ねて充填します。

打ち替え費用は1平方メートル当たり700~1,200円、打ち増しは500~1,000円が相場です。

劣化状況に適した補修方法を採用しましょう。

外壁の塗り直し

塗装の剥がれや色褪せが見られているときには外壁塗装を行います。

外壁の塗り直しは塗料の種類によって単価が異なりますが、1平方メートル当たり1,500~6,000円が目安です。

耐用年数が長い、遮熱効果があるなどの高性能な塗料は単価が高い傾向があります。

外壁の修繕は補助金の対象になる自治体もあるため、事前にホームページで調べるのがおすすめです。

マンションの外壁修繕にかかる期間

外壁修繕の期間は、1か月~1年以上かかるのが一般的です。

工事内容や規模によって、外壁修繕にかかる期間は大きな差があります。

外壁を塗装する場合は、塗料が乾きにくい冬や梅雨は修繕期間が延びやすいため注意が必要です。

マンションの外壁修繕を検討すべき劣化症状

外壁の劣化が進んでいる場合には、大規模修繕の時期を待たずに早めの対処が必要です。

外壁修繕を検討すべき劣化状況は以下の6つです。

・コンクリートがひび割れている
・外壁タイルの浮きや剥がれが見られる
・タイルやサイディングの目地が劣化している
・外壁の塗装が剥がれている
・外壁を触ると白い粉がつく
・コケやカビが発生している

順に解説します。

コンクリートがひび割れている

コンクリートのひび割れ(クラック)は、ひび割れの幅や深さによって修繕の緊急度が異なります。

幅0.3ミリメートル未満・深さ4ミリメートル未満のヘアクラックは急ぐ必要はありません。

それ以上の幅や深さがある構造クラックは、早急な対応が必要です。

雨水が外壁内部に浸入する前に修繕しましょう。

外壁タイルの浮きや剥がれが見られる

外壁タイルが浮いているときやすでに剥がれているときは、早急な修繕が必要です。

タイルの浮きは目視で判断するのは難しいため、打診棒を使います。

打診棒で外壁を叩いたときに他よりも軽い音がする場所があれば、タイルが浮いている可能性が高いです。

浮いているタイルを発見したら、剥落する前に業者に相談しましょう。

タイルやサイディングの目地が劣化している

外壁シーリングの劣化が見られたら、外壁もメンテナンス時期を迎えている可能性があります。

シーリングの寿命は5~10年程度です。

タイルやサイディングの目地が劣化すると、シーリングがひび割れたり痩せてすき間ができたりします。

修繕費用を抑えることを考えた場合、外壁塗装とシーリング補修を同時に行えば足場を組むのが一回で済むためおすすめです。

工事1回分の費用で見ると別々で依頼する方が安く済むものの、同時に行えば足場の設置費用が節約できます。

外壁の塗装が剥がれている

外壁の塗装が剥がれているときは塗り直しを検討しましょう。

塗装が剥がれていると外壁材が露出し雨風にさらされるため、劣化が進行し防水性が低下します。

美観も損なわれマンションのイメージダウンを避けられません。

外壁を触ると白い粉がつく

外壁を触ると白い粉がつく状態をチョーキング現象と言います。

チョーキング現象は塗装が劣化しているサインの1つであり、塗り替えの時期が来ていることを意味します。

目視ではわからないため、実際に手で触ってチェックしましょう。

コケやカビが発生している

コケやカビを放置すると、外壁の劣化を進行させる原因になります。

コケやカビは美観の面でも悪影響があります。

コケやカビの発生のみの場合早急な修繕は不要ですが、高圧洗浄を検討しましょう。

マンションの外壁修繕で起こりやすいトラブルと防止策

マンションの外壁修繕を行う際には居住者とのトラブルをできる限り予防しましょう。

外壁修繕の期間中は工事音や塗料の臭いがクレームの原因になることがあります。

足場を設置することによりバルコニーの使用が制限されたり日当たりが悪くなったりすることで、トラブルが起こる場合もあります。

工事が始まる前に居住者向けに説明会を開くと、理解を得られやすいためおすすめです。

また工事中は車両の頻繁な出入りがあるため、近隣住民にも迷惑がかかるケースもあります。

近隣住民の方へ協力をお願いするために、工事前の挨拶周りは忘れずに行いましょう。

マンション外壁修繕の業者選びのポイント

マンションの外壁修繕を依頼する業者を選ぶときは、同規模のマンションで豊富な施工実績がある業者を選ぶのがおすすめです。

マンションは、戸建てと違い規模が大きく形状もさまざまです。

施工実績が豊富にあれば居住者とのやり取りや工事の進め方にも慣れているため、手際よく作業が進みます。

見積もりの内容が具体的に明記されていることや、保証などのアフターフォローが充実しているかもチェックすると安心です。

マンションの外壁修繕は適切なタイミングで実施しよう

マンションの外壁が劣化していると耐久性や安全性が低下し、美観も損なわれます。

資産価値を下げることになり将来的に健全なマンション運営が難しくなることも想定されます。

外壁修繕は一般的に大規模修繕のタイミングで行われますが、塗料などの耐用年数や劣化状況を考慮し適切な時期を決定しましょう。

外壁に気になる劣化状況がある場合は、マンションの外壁修繕の施工実績が豊富で信頼できる業者に相談するのがおすすめです。

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監修者プロフィール
間中明世

マナカリフォーム株式会社
代表取締役 間中明世

保有資格:

足場作業主任者・石綿作業主任者・石綿含有建材調査者・アステックペイント技術研修会 修了

業界歴・経歴:

塗装工事に従事し13年以上。1,000棟以上の塗装工事に携わり独立後は千葉市/四街道市で674棟以上の塗装工事を実施

出身地:

千葉県千葉市稲毛区

私は8年間、下請けの現場作業員として勤務していました。
仕事自体は好きでしたが、元請けの仕事のやり方で何度か嫌な思いをした経験があります。例えば本来正面の1面だけでよい足場を、4面にかけて不要な費用を発生させるなどです。その他にもお客様への向き合い方で大小さまざま、疑問に感じることがありました。ただ元請け先との関係から何も言い出せない、そんな現状に悩み続ける毎日を過ごしておりました。
「もっと誠実にお客様と向き合いたい」「工事で失敗する方を減らしたい」
という想いが日に日に強くなり、マナカリフォーム株式会社を立ち上げるに至りました。
創業時の想いと「常に誠実・正直」を信念に、お客様を裏切らない仕事をお約束します。

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