マンション外壁の種類と特徴を解説!補修のタイミングや費用も紹介

マンション外壁の種類と特徴を解説!補修のタイミングや費用も紹介

「マンションの外壁にはどのような種類があるのか」
「マンションの外壁を補修する時期が知りたい」
「マンションの外壁補修の費用相場はどれくらいなのか」

マンションの外壁の劣化を放置すると建物の耐久性が低下するだけでなく、見た目の印象も悪くなるため適切なタイミングで補修することが大切です。

補修のタイミングや方法は、外壁の種類によって異なります。

この記事では、マンションの外壁に使われる主な外壁の種類と、補修のタイミングを解説します。

外壁補修の費用相場や注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

マンションの外壁の種類による耐用年数と補修タイミング

マンションに使用される外壁は、主に以下の4つです。

・タイル
・ALCパネル
・モルタル
・窯業系サイディング

それぞれの耐用年数と補修すべきタイミングを解説します。

タイル

タイルの耐用年数は20〜40年です。

タイルは石や土からできているため耐久性があり、紫外線に強く変色しにくい特性も持っています。

そのためタイルへの塗装が不要で、メンテナンスの手間が少ない点がメリットです。

しかし、タイルをつなぐ目地に使用しているコーキングはひび割れなどの劣化症状が起こるため、10年ごとのメンテナンスがおすすめです。

タイルのひび割れや浮きを発見したら、滑落の危険があるため早急に張り替える必要があります。

ALCパネル

ALCパネルの耐用年数は60年以上です。

ALCパネルとは、珪石やセメント・生石灰・発泡剤などのアルミ粉末を主原料とした軽量コンクリートのことです。

軽量でありながらスチール製の金網が組み込まれているため強度があるものの、劣化するとひび割れや剥がれが生じます。

コーキング部分のひび割れが見られた場合も補修が必要です。

10〜15年ごとを目安に補修を行いましょう。

モルタル

モルタルの耐用年数は30年程度です。

モルタルはセメントを主原料としておりひび割れを起こしやすいため、定期的なチェックが大切です。

5〜10年程度が目安に補修を行いましょう。

窯業系サイディング

窯業系サイディングの耐用年数は20〜40年程度です。

窯業系サイディングはセメントを主原料とし、木材繊維を混ぜて板状にした外壁材です。

耐火性や耐震性にも強いため人気があります。

一方、浮きや剥がれが起きやすく汚れが目立つというデメリットがあります。

7〜10年を目安に補修しましょう。

マンションの外壁補修が必要な理由

マンションの外壁補修は、建物の耐久性を向上させ資産価値を維持するために必要です。

外壁が劣化するとひび割れや剥がれなどの症状が起こり、雨水が浸入すると雨漏りを引き起こしかねません。

定期的な補修で耐久性の低下や建物内部の腐食を予防し、資産価値を維持しましょう。

外観を美しく保ち入居率を向上させることも、マンションの外壁補修が必要な理由です。

マンションの外壁の補修方法

マンションの外壁を補修する方法には、主に以下の3つがあります。

・塗装
・カバー工法
・張り替え

それぞれ解説します。

塗装

塗装は、外壁を新しい塗料で塗り替えることです。

劣化した塗膜の防水性を向上させ、保護機能を高めることが目的です。

塗装面に劣化や損傷が見られれば、補修を行ってから塗装します。

断熱塗料や遮熱塗料などの機能性の高い塗料を使用すると、入居者の快適性を高められるメリットがあります。

カバー工法

カバー工法は、既存の外壁の上から新しい外壁材を被せて強度を高める工法です。

下地が劣化しており塗装だけでは補修できない場合に、カバー工法が採用されます。

塗装よりも耐久性を向上させられる点がメリットです。

ただし、外壁の傷みが激しい場合にはカバー工法では対応できません。

張り替え

外壁の劣化が激しい場合や、雨漏りの被害が広範囲におよんでいる場合には張り替え工事が行われます。

築年数が古くカバー工法を行えるだけの強度がない場合も、張り替えが採用されることが多いです。

既存の外壁材を廃棄するコストがかかるため、カバー工法よりも費用が高額になる傾向があります。

マンションの外壁補修を検討すべきタイミング

マンションの外壁は、立地や地域の気候によって耐用年数よりも早く劣化する場合があります。

耐用年数が過ぎていなくても以下の劣化状況が見られたら外壁補修のタイミングです。

・外壁の汚れや色あせ
・外壁のひび割れや浮き、剥がれ
・コーキング剤のひび割れや剥がれ
・雨漏り

それぞれ解説します。

外壁の汚れや色あせ

外壁に汚れや色あせが見られるようであれば塗り替えのタイミングです。

外壁を触ると手に白い粉が付くチョーキング現象が見られたら、塗膜が劣化しているサインのため塗装を検討しましょう。

外壁のひび割れや浮き・剥がれ

外壁にひび割れや浮き・コンクリートやタイルの剥がれが見られた場合は、外壁補修のタイミングです。

外壁がタイルの場合、浮きや剥がれがある場合は通行人にあたって怪我をする恐れもあるため、早急な補修が必要です。

コーキング剤のひび割れ・剥がれ

外壁のコーキング部分にひび割れや剥がれが見られたら、補修を検討しましょう。

ひび割れや剥がれの隙間から雨漏りを引き起こす場合があります。

既存のコーキングのうえから増し打ちする方法や、新しくコーキング剤を打ち直す方法があります。

雨漏り

外壁から雨漏りしている場合は、張り替え工事が必要です。

雨漏りしている場合は、下地も腐食している可能性があります。

他の箇所も雨漏りしていないか、マンション全体を調査することをおすすめします。

マンションの外壁塗装に使用する塗料の耐用年数と費用相場

マンションの外壁補修では、塗装に使用する塗料の種類によって費用が異なります。

塗料の種類ごとの耐用年数と費用の目安は以下のとおりです。

・ウレタン塗料:5〜10年、費用目安:1,800〜2,000円/平方メートル
・シリコン塗料:7〜15年、費用目安:2,000〜3,500円/平方メートル
・フッ素塗料:12〜20年、費用目安:3,500〜5,000円/平方メートル
・無機塗料:18〜20年、費用目安:3,500〜5,500円/平方メートル

塗料費用や補修費用以外にも、足場の設置や諸経費が追加されるためあくまで目安と考えてください。

マンションの外壁塗装の流れ

マンションの外壁塗装を行う際には、まず足場が組まれます。

足場組みが終わると、塗装する箇所の高圧洗浄を行います。

高圧洗浄の目的は、塗装面の汚れを落とし塗料の密着性を高めることです。

外壁に剥がれやひび割れが見られた場合は、補修作業を行います。

塗料の付着を予防するための養生が終わったら、塗装が行われます。

塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが一般的です。

塗装がすべて終了したら適切に塗装されたかを点検し、足場を解体したら完了となります。

マンションの外壁塗装を行う際の注意点

マンションの外壁塗装を行う際には、事前に入居者に説明することが大切です。

マンションの外壁工事を行っている最中は、窓の開閉や洗濯物などの制限などがあり、入居者に不便な思いをさせることがあります。

事前に説明会を開き、工事の目的や工事内容、期間を説明しましょう。

説明会だけでなく掲示板にも掲載し、工事の内容や期間をいつでも確認できるようにすることも大切です。

作業中は塗料の臭いや騒音が発生するため、近隣住民に迷惑をかけることもあります。

トラブルを予防するために、入居者だけでなく近隣住民への挨拶周りを怠らないようにしましょう。

マンションの外壁塗装を依頼する業者選びのポイント

マンションの外壁補修を依頼する際の業者選びは施工実績を重視しましょう。

マンションの補修工事の実績が豊富であれば、工事の手順や入居者や近隣住民へのフォローに対しても的確なアドバイスがもらえます。

業者を選ぶ際は、見積書の内容も明瞭かどうかも重要です。

「外壁工事費用一式」などとまとめている業者は要注意です。

使用する塗料を低グレードのものにしていたり、余計な利益を上乗せしていたりする可能性があります。

使用する塗料のメーカーや塗布量、作業工程などが細かく記載されている業者を選びましょう。

工事後に不具合が出ないとは限らないため、業者独自の保証や定期点検などのアフターフォローが充実している業者を選ぶことも大切です。

マンションの外壁の種類を知り適切な時期に補修しよう

この記事では、マンションで使われる外壁の種類やそれぞれ耐用年数・補修のタイミングを紹介しました。

適切な時期にメンテナンスすることで、マンションの耐久性を向上させ資産価値を維持できます。

業者を選ぶ際には、マンションの外壁補修の施工実績が豊富にあるかを重視しましょう。

保証やアフターサービスが充実している業者であれば、より安心です。

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監修者プロフィール
間中明世

マナカリフォーム株式会社
代表取締役 間中明世

保有資格:

足場作業主任者・石綿作業主任者・石綿含有建材調査者・アステックペイント技術研修会 修了

業界歴・経歴:

塗装工事に従事し13年以上。1,000棟以上の塗装工事に携わり独立後は千葉市/四街道市で674棟以上の塗装工事を実施

出身地:

千葉県千葉市稲毛区

私は8年間、下請けの現場作業員として勤務していました。
仕事自体は好きでしたが、元請けの仕事のやり方で何度か嫌な思いをした経験があります。例えば本来正面の1面だけでよい足場を、4面にかけて不要な費用を発生させるなどです。その他にもお客様への向き合い方で大小さまざま、疑問に感じることがありました。ただ元請け先との関係から何も言い出せない、そんな現状に悩み続ける毎日を過ごしておりました。
「もっと誠実にお客様と向き合いたい」「工事で失敗する方を減らしたい」
という想いが日に日に強くなり、マナカリフォーム株式会社を立ち上げるに至りました。
創業時の想いと「常に誠実・正直」を信念に、お客様を裏切らない仕事をお約束します。

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